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都庁爆発物事件が審理入り=「高橋被告が殺人阻止」―オウム公判で弁護側・東京地裁

 都庁爆発物事件が審理入り=「高橋被告が殺人阻止」―オウム公判で弁護側・東京地裁

 

  オウム真理教元信者高橋克也被告(56)の裁判員裁判が6日、東京地裁であり、1995年5月に起きた東京都庁爆発物事件の審理が始まった。弁護側は爆発物製造への関与を認める一方、「被告は爆発物の殺傷能力を高めることに反対し、殺人を阻止した」と述べ、殺人未遂罪について無罪を主張した。

  検察側は冒頭陳述で、高橋被告が起爆装置の電気回路を作製し、中身をくりぬいた書籍にセットして爆発物を完成させたと指摘。「威力を熟知していたので、郵便ポストに投函(とうかん)する役割を嫌がった」と述べた。

  一方、弁護側は「爆発物に鉛玉を入れるか問われた高橋被告が『やめよう』と言った」と主張。「この一言で殺人兵器ではなくなった」と述べ、殺意を否定した。

  公判には、都庁に送られた爆発物を開封し、左手の指を全て失う大けがをした元職員内海正彰さん(63)が証人出廷。内海さんは、爆発の際に上半身を反り返した状態で椅子に座っていたため指のけがで済んだと証言した。

  また、中里智美裁判長は公判の冒頭、弁護側が3日に請求していた元代表松本智津夫死刑囚(60)の証人尋問を「必要性がない」と却下した。

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