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<ノンアルビール>ドル箱商品…アサヒとサントリー法廷闘争
◇サントリーの提訴に、第1回弁論でアサヒが「特許権は無効」
ビール風味のノンアルコール飲料を巡り、シェア1位のサントリービールと2位のアサヒビールがさや当てを繰り広げている。親会社のサントリーホールディングス(HD)が、自社が持つ特許を侵害されたとして、アサヒに商品の製造や販売の差し止めを求め、東京地裁に提訴。10日開かれた第1回口頭弁論で、アサヒ側は「特許権は無効」などと全面的に争う姿勢を示した。背景には、収益の高いノンアル飲料を巡る激しいシェア争いがある。
発端はサントリーが2011年に出願した特許だ。糖質、味の濃さを示すエキス分、酸性度を表す「pH」が、一定の範囲内にあるビール風味ノンアル飲料の特許を取得した。
13年9月、アサヒは「ドライゼロ」をリニューアル発売。サントリーは、糖質ゼロの特徴が自社の先行商品と重なっていたことから、同年10月、「特許を侵害しているのではないか」とアサヒ側に通知した。両社で話し合いを続けてきたが、決裂したため、サントリー側が今年1月提訴。アサヒは「既存製品から容易に創作できるため、特許自体が無効」と反論し、状況に応じて特許無効の審判を請求するという。
サントリーは10年、アルコール、カロリー、糖質などをゼロにした「オールフリー」を発売。14年は720万ケース(1ケースは大瓶20本換算)を販売し、業界首位だった。一方、アサヒは09年に「ポイントゼロ」で参入。12年にカロリーを抑えた「ドライゼロ」を発売した。13年には「糖質ゼロ」を加えてリニューアルし、販売を伸ばした。14年の販売は630万ケースで、サントリーを猛追している。
ビール類と違って酒税がかからないことから、「ノンアル飲料は利益率の高いドル箱商品」(SMBC日興証券の沖平吉康シニアアナリスト)。大手がノンアル飲料を重視するのはそのためで、市場の伸びが頭打ちになる中での激しいシェア争いが、そのまま法廷闘争につながった格好だ。【神崎修一】