＜中谷防衛相＞「自衛隊に人質救出能力」法整備に意欲

　

　中谷元防衛相は１日、海外でテロなどに巻き込まれた日本人の救出について「自衛隊は特殊な訓練もしており、対応できる能力は持っている」と述べ、自衛隊の派遣を可能とする法整備に改めて意欲を示した。安全保障関連法案の与党協議会では公明党から「自衛隊には人質奪還まで担う能力はない」との慎重論が出ており、中谷氏はこれに反論した形だ。陸上自衛隊の部隊視察で訪問した高知、香川両県で記者団に語った。
　
　　中谷氏は「やるやらないは具体的な状況を政府が判断すべきだが、最初からやらないということでは助かるような場合でもできない」と法整備の必要性を強調。受け入れ国の同意など、具体的な派遣条件については「与党で議論してほしい」と述べるにとどめた。
　
　　武器使用権限の拡大については「隊員の安全を大事な要素として検討してほしい」と述べ、安全確保のために武器使用権限も広げるべきだとの認識を示した。そのための装備として装甲車や機関銃を挙げ「必要なものは持って行けるようにしないといけない」と述べた。【飼手勇介】