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ウォーレン・バフェット曰く:CEOが好きだというだけの理由で投資しないように
スティーブ・ジョブズ氏からマーク・ザッカーバーグ氏まで、私たちには革新的なCEOを崇拝する傾向があります。彼らの起業家的な習慣、直感、あるいはアドバイスは確かに優れているかもしれません。世界最高の投資家と呼ばれるウォーレン・バフェット氏はしかし、投資に関して言えば「ゆっくりと堅実に進めること」こそ勝者になる秘訣だと指摘します。
バフェット氏は株主に向けた最新の書簡の中で、60年代にLTVという会社を作って大成功したCEOのジェームス・リング氏について書いています。
リング氏が自ら「Project Redeployment(プロジェクトの転換)」と名付けた彼の戦略は、大企業を買収し、さまざまな部門を部分的にスピンオフするというものでした。彼はLTVの1966年の年次報告書で、これに続くであろう魔法を説明しています。「もっとも重要なのは、買収は計算式2+2=5(あるいは6)を満たさなくてはならないということです」。マスコミも一般市民もウォール街も、すべての人がこういった話を聞くのが大好きでした。
しかし、最終的にはリング氏の戦略、そしていくつかの彼の会社も同様に失敗に終わり、彼はLTVのCEOの座を解雇されました。バフェット氏はここから私たちは何を学ぶべきだと言っているのでしょう?
今後もたくさんのジェームス・リング氏があらわれるでしょう。彼らは堂々とした態度を示すでしょう。マスコミは彼らの言葉を聞き逃すまいと一心に耳を傾けるでしょう。銀行家は彼らのビジネスを獲得しようと争うでしょう。彼らが最近主張していたことは恐らく「実現した」でしょう。彼らの古くからの信奉者は自分を賢く思うでしょう。
私たちはこう提案します。彼らが何と言おうと、2+2は常に4であることを忘れないでください。そしてこの考え方が古くさいと言う者があれば、財布の紐を締めて休暇をとりましょう。そして何年かたってからより安い値段で株を買うのです。
もちろんここには、私たちがウォーレン・バフェット氏を結局はある意味似たような形で崇拝しているという、ちょっとした皮肉が生まれます。ですが彼と彼のメッセージを分けて考えてみると、メッセージそのものに真実味があることがわかります。
投資は、シンプルで堅実で、そして大局的であるべきで、その時々で判断を下したり手っ取り早く利益を得たりするものではありません。つまり、そのバスケットのCEOが好きという理由で卵をすべてそのバスケットに入れてしまうのはやめましょう、ということです。…