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スバルのモータースポーツ統括会社「STI」が本格的に北米市場を目指す
富士重工業が、米国ニューヨークにて開催中の「2015 年ニューヨーク国際自動車ショー」において、「STI Performance Concept」を世界初公開した。この「STI Performance Concept」は、富士重工業のモータースポーツ統括会社であるスバルテクニカインターナショナル株式会社(通称:STI)が今後の米国での事業拡大に向けて、その主要事業内容であるスバル製スポーツモデルのパーツビジネス、コンプリートカービジネス、モータースポーツ活動を表現したコンセプトカーだ。
STIブランドは、1990年代のWRC(世界ラリー選手権)におけるスバル・インプレッサの活躍で日本のみならず欧州においてもモータースポーツファンを中心に認知度は高い。ただ近年、スバル車は独自の水平対向(ボクサー)エンジンとシンメトリーなAWD(All Wheel Drive)レイアウトで全天候型・快速プレミアムカーとして北米で認知されてきたが、北米ユーザーにとってスバル車とモータースポーツの関連性は希薄だ。
そこで今回のコンセプトモデルは、STIのスポーツ性を知って貰うことと、STI製サスペンション、ブレーキ、内外装部品などを含めて1台のコンセプトカーとして提示することで、スバル車のSTIによるスポーティ・チューンのためのパーツビジネスとSTIコンプリートカービジネスを具現化し、米国のエンドユーザーにアピールすることが目的のようだ。
また、エンジンにはスーパーGTレース用のEJ20型2リッター水平対向4気筒ターボエンジンを搭載することで、そのモータースポーツ活動を表現した。
富士重工業は昨年5月に、新中期経営ビジョンのキャッチフレーズ「際立とう2020」を発表した。この「際立とう2020」で指標としたのは、富士重工業の持続的成長を目指して、2020 年における富士重の姿を「大きくはないが強い特徴を持ち質の高い企業」とした。その実現に向け「スバルブランドを磨く」「強い事業構造を創る」の2 つの活動に集中し、付加価値経営を更に進め、環境変化への耐性を高めることに取り組むことを宣言した。
その「強い事業構造を創る」取り組みのひとつである商品戦略において、STI ブランドの活用拡大を掲げており、今回の「STI Performance Concept」出展はその端緒となる。
具体的には、スバルブランドの最大市場である米国において、STI 製パーツの販売を拡大するとともに、それらを搭載したコンプリートカーの展開も行なうようだ。…