初めてでも簡単、キャラ弁＝ゆで卵やおにぎりをアレンジ－「飾り切り」教室も

　

　 小久保工業所の「ゆでたまごっこ　ドラえもん」（左、小久保工業所提供）と、アーネストの「おむすびニャン」（アーネスト提供）

　 　おにぎりやおかずをアニメのキャラクターや動物の形にデザインするお弁当「キャラ弁」。初心者でも簡単に作れるグッズが人気を集め、飾り切りを教える教室も盛況だ。
　
　　小久保工業所（和歌山県海南市）は１月、ドラえもんの形のゆでたまごが作れる「ゆでたまごっこ　ドラえもん」（税込み価格１０８円）を発売。２００５年の発売以来続くロングセラーの「ゆでたまごっこ」シリーズは、殻をむいたゆで卵を型に入れて１０分ほど冷やすだけで、かわいらしいウサギや魚に“変身”する。「朝の忙しい時間にも手軽に作れるところが好評」と担当者の大田哲子さんは分析する。
　　アーネスト（新潟県三条市）が１１年に発売したパンダのおにぎりが作れる型と、のりを目や耳の形に切り抜くパンチを組み合わせた「パンダおにぎりセット」は、これまでに３９万個を売り上げた。従来は型とパンチの単体販売が主流だったが、セットにしたことで、「組み合わせが分かりやすく、おにぎりのサイズに合わせたのりが切れる」と購入者に受け入れられている。
　　今年１月にはネコ型「おむすびニャン」を追加。営業開発本部の川崎容市郎さんによると「初めてでも、ネコの耳やヒゲなど細かい部分も簡単に作れる」そうで、発売から１カ月足らずで１万個を売り上げた。
　

飾り切りを披露する日本ハムの清水勉さん。同社の皮なしウインナー「ウイニー」は、「細かい部分も切りやすく、つぶれにくい」という。右写真の手前が「カタツムリ」

　 　一方、日本ハムは包丁を使ったウインナーの「飾り切り」のエキスパート。１９６５年、スーパーの店頭で、動物や乗り物などの形に切るパフォーマンスを開始したのがきっかけだ。
　　現在、食育も兼ねて幼稚園や小学校などで親子体験教室も開いており、レパートリーは２００種類を超える。「子どもたちの笑顔が何よりうれしい。子どもに１番人気はカタツムリです」と語るのは、営業本部で飾り切り歴３３年の清水勉さん。同社ホームページでは写真や動画で作り方のコツを伝授しており、「初心者でも切り方さえ間違えなければ大丈夫」と話す。