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家計の金融資産が過去最高に、12月末1694兆円
[東京 18日 ロイター] – 日銀が18日に発表した2014年10─12月期の資金循環統計によると、家計が保有する金融資産残高は12月末に前年比3.0%増の1694兆円となり、過去最高を更新した。企業の金融資産も1019兆円と過去最高。高水準の現金・預金の保有が続いているが、外部からの資金調達を積極化する兆しもうかがえる。
大規模な国債買い入れを続けている日銀の国債保有は累増を続け、残高の4分の1を占めている。
家計の金融資産残高が前年比で増加するのは17四半期連続。過半を占める現金・預金が前年比1.9%増の890兆円と過去最高を更新したほか、株高・円安などで保有資産の評価額も膨らんだ。投資信託は同17.1%増の92兆円と過去最高を更新。新規資金も流入している。一方、株式・出資金は162兆円と同3.9%増加したが、株価上昇が主因で、取引フローは売り越しが続いている。円安進行で家計の外貨建資産も増加しており、金融資産に占める比率は2.7%と08年6月末の2.85%以来の高い水準になっている。
企業の金融資産残高も同7.7%増の1019兆円と過去最高を更新。リーマンショック前の07年3月末以来となる1000兆円超えとなった。現金・預金残高が同4.3%増の231兆円となるなど、引き続き手元資金を厚めに保有する動きがみられる。一方、対外直接・証券投資が過去最大となったほか、負債では借入や企業間・貿易信用など外部からの資金調達も増加しており、企業行動が積極化する兆しもうかがえる。
地方公共団体などを含めた一般政府の負債残高は、過去最高の1193兆円。財融債を含めた国債発行残高も最大の1023兆円となった。
国債の保有者の内訳を見ると、昨年10月末の追加金融緩和で国債買い入れ額を一段と拡大した日銀が256兆円となり、引き続き最大の保有主体。国債発行残高に占める比率も25.0%となった。
一方、国内銀行と中小企業等金融機関は引き続き残高を削減。国内銀行は同9.6%減の122兆円、中小企業等金融機関は11.4%減の144兆円となった。
逆に保険は4.4%増の201兆円と過去最高。海外も14.1%増の95兆円、保有比率が9.3%に上昇し、残高・比率とも過去最高を更新した。
(伊藤純夫)
*内容を追加します。
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