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業績悪化のマクドナルドがついに賃下げ トップとの格差に現場から不満の声
日本マクドナルドが4月から一部社員の基本給を引き下げ、新しい給与体系に移行させることが、週刊ダイヤモンドの取材で分かった。
日本マクドナルドが、基本給に手を付けるのは初めて。関係者によると、4月以降、評価に応じて分けられた4つの等級のうち、上から3、4番目の社員を対象に、昨年の基本給から1~4%カットする。現在、会社側が社員への説明を始めている。
これまで、業績いかんに関わらず基本給を引き下げることはなかったが、業績の悪化は底なしの様相を呈しており、手を付けざるを得なくなった。好業績を背景に、今春は多くの企業がベースアップを打ち出しているが、こうした流れに逆行した動きだ。
日本マクドナルドは、昨年7月末の中国産鶏肉の賞味期限切れ問題に端を発し、年明けには異物混入事件が発覚、既存店売上高は対前年同期比でマイナス続き。今年1~3月の月次の既存店売上高も同30%近いマイナスとなっている。4月16日午後に2015年度12月期業績見通しを公表する予定だが、最終赤字は必至の状況となっている。
一方で、日本マクドナルドホールディングス(HD)が公表した有価証券報告書によると、今年3月25日に退任した原田泳幸前会長には、役員報酬と退職慰労金合わせて3億3900万円、サラ・カサノバ社長には2014年度の報酬として1億0700万円が支払われている。
日本マクドナルドHDは、3月25日の株主総会で役員報酬の減額を示唆したが、現場との報酬格差はあまりにも大きく、現場からは「現場のモチベーションは上がりようになく、ひいてはサービスレベルの低下につながりかねない」といった不満の声が上がっている。
(「週刊ダイヤモンド」編集部 須賀彩子)