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米失業率5.5%。リーマンショック以来の低水準
景気回復の波が訪れているアメリカで、その好調に推移している状況を裏付けるかのように失業率が改善をみせている。6日、アメリカ労働省は2月の雇用統計を発表。それによれば、2月の失業率は5.5%と改善し、6年9ヶ月ぶりの低水準となった。
6日にアメリカ労働省が発表した2月の雇用統計によれば、失業率は前月よりも0.2ポイントマイナスとなって5.5%で、リーマンショックが発生した2008年5月以来の低水準となった。そして今の景気の状況を色濃く反映する指標とされている農業分野以外の就業者数についても、前月よりも29万50000人増加した。これで12ヶ月連続で20万人以上の増加を記録することとなった。平均時給についてはやや伸び悩み、プラス0.1%という結果であった。
12ヶ月連続で20万人以上の増加となった農業分野以外の就業者数だが、最も顕著な伸びをみせたのが「飲食業」「専門職」「建設業」「医療」「輸送」などの分野で、「飲食業」が5万9000人、「専門職」が5万1000人、「建設業」が2万9000人、「医療」が2万4000人とそれぞれ大きくプラスとなった。しかしその反面、原油安で石油開発などの関連産業ではマイナスが目立った。
市場の予想では農業分野以外の就業者数は24万人程度の伸びだろうという予想がなされていたが、しかしこの予想を大きく上回り、今のアメリカの景気が順調に回復している様を強くアピールする結果となった。しかし平均時給はわずかではあるが市場の予想を下回っており、まだまだ完全に景気が回復したとは言えないとの見方もなされている。
そしてアメリカの中央銀行にあたる「連邦準備制度理事会(FRB)」は、雇用情勢などを鑑みて事実上のゼロ金利を解除する時期を判断するとしているが、今回のこの失業率の低水準化がどう影響するか関心が高まっている。3月中旬にも「連邦準備制度理事会(FRB)」は金融政策を決定する会合を開くが、今回の結果を踏まえて予想よりも早い金利の引き上げを行うのではないかとの見方もなされている。(編集担当:滝川幸平)