仕事で役立つ人気ビジネスアプリおすすめ!
[PR]
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
<中国主導銀>豪とデンマークも参加表明 40カ国超に
【北京・井出晋平】中国財政省は29日、中国が主導して年内の設立をめざすアジアインフラ投資銀行(AIIB)に、オーストラリアとデンマークが参加表明したと発表した。参加国は40カ国を超える見通しで、国際金融機関としての存在感が高まりそうだ。
AIIBは中国が最大出資国となり、初代総裁も送り込む予定。日米は「どうやって意思決定するかや、融資基準が不透明」として参加に慎重だが、アジアの成長力を取り込みたい英国やドイツ、フランスなど欧州の主要国が参加表明したのをきっかけに、AIIBに合流する動きが強まった。30日には北京で米国のルー財務長官と中国の李克強首相らが会談し、AIIBについても意見交換する見通しだ。
豪州が参加を決めたのも、牛肉や鉄鉱石などの主要輸出先である中国と良好な関係を維持し、アジア向け輸出を増やしたい思惑がある。中国は豪州にとって最大の貿易相手で、中国との経済関係を重視するロブ貿易・投資相ら経済閣僚は、当初から参加に前向きだった。一方、南シナ海での中国の活動拡大を警戒し安全保障で日米との連携を重視するビショップ外相らは慎重で、意見が割れていた。豪紙によると、米国から不参加を求められた豪州政府は一度は参加を見送ったが、英独仏や韓国の動きを見て、方針を転じたようだ。
豪のアボット首相は29日発表した声明で、豪州が懸念してきたAIIBの「ガバナンス(組織統治)と透明性確保に進展がみられた」と参加を決めた理由を説明した。ただ、どのような進展があったのかには言及していない。一方で、中国を念頭に、特定国が支配しないよう注文も付けた。
AIIBは、アジアなどへのインフラ整備資金の融資を目的に、2013年10月に習近平国家主席が提唱した。アジアでは20年まで年7000億ドル(約83兆円)超のインフラ需要があるとされるが、アジア開発銀行(ADB)が融資や無償資金支援などに使える額は年130億ドル前後にとどまる。このため、設立を決めた昨年10月時点では、資金不足に悩むアジアの途上国や新興国など21カ国が参加を表明。AIIBの仕組み作りの議論に加わる創設メンバーになるには、今月末までに参加申請する必要があり、中国やアジアとの経済関係を重視する国が駆け込みで表明の意向を示している。
<中国が発表済みの創設メンバー>
中国、インドネシア、カンボジア、シンガポール、タイ、フィリピン、ブルネイ、ベトナム、マレーシア、ミャンマー、ラオス、インド、パキスタン、バングラデシュ、ネパール、スリランカ、モルディブ、サウジアラビア、クウェート、カタール、ヨルダン、オマーン、モンゴル、カザフスタン、タジキスタン、ウズベキスタン、ニュージーランド、ルクセンブルク、英国、スイス
<参加表明または参加の意向>
ドイツ、フランス、イタリア、トルコ、オーストリア、韓国、ブラジル、グルジア、オランダ、ロシア、オーストラリア、デンマーク