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<大塚家具>社長続投…心一つにお客様の信頼回復に努めたい
経営権を巡って父娘が対立していた大塚家具の株主総会が27日、東京都内で開かれ、社長の大塚久美子氏(47)らを取締役に選任する議案が61%の支持を集め、久美子氏の社長続投が決まった。創業者の大塚勝久会長(71)を取締役に選任する株主提案は否決され、勝久氏は会長を退任した。勝久氏は会員制を中心とする高級路線への回帰を訴え、委任状争奪戦に発展したが、株主は、気軽に入りやすい店作りなど変革を掲げた久美子氏を選択した。
社長続投が決まった久美子氏は同日、記者会見し「新経営体制で業務に取り組む。店舗運営の見直しやブランドの再構築などを積極的に行う」と述べ、経営改革を急ぐことを強調した。今回の騒動が親族や社員まで巻き込む形になったことについては「総会後はノーサイド。社員全員が心を一つにしてお客様からの信頼回復に努めたい」と述べ、傷ついた企業イメージの回復に取り組む考えも示した。
一方、委任状争奪戦に敗れた勝久氏は「騒動に関しては、すべて私の不徳の致すところ。心からおわび申し上げる。株主の判断を真摯(しんし)に受け止め、まっさらな気持ちで出直す」とのコメントを発表した。
勝久氏は2009年3月に久美子氏に社長を譲って会長に退いたものの、業績低迷を理由に14年7月に久美子氏を解任し、会長と兼任する形で社長に復帰した。だが復帰後も業績は回復せず、14年12月期は4年ぶりの営業赤字に転落。今年1月に久美子氏が身内の取締役を味方につけて社長に復帰した。株主で同社幹部である親族までが久美子氏側と勝久氏側に分かれる形で対立し、感情のもつれなどもあり「内紛」が続いていた。
久美子氏側は、議決権総数の約10%を握る米投資ファンドや、約10%を保有する大塚家の資産管理会社を味方につけた。約18%を握る筆頭株主の勝久氏は、フランスベッドホールディングスなど取引先の一部の支持を固めたものの、自ら出した株主提案には十分な賛成が集まらなかった。【神崎修一】
◇大塚家具を巡る主な動き
1969年3月 勝久氏が埼玉県春日部市に大塚家具センター設立
1980年6月 証券会社の店頭で株式を取引する店頭登録し、株式公開(その後、現在のジャスダック市場に移行)
1993年〜 会員制導入。全国各地に大型店舗出店
2009年3月 久美子氏が社長就任。勝久氏は会長に
2014年7月 久美子社長を解任し、勝久氏が社長兼務
2015年1月 久美子氏が社長に復帰。勝久氏は会長に。勝久氏が久美子氏を取締役から外す株主提案を通知、委任状争奪戦に
2015年2月 会社側が勝久会長を取締役から外す会社提案を発表。取締役会が株主提案への反対決議
2015年3月 株主総会で会社側提案を承認(27日)