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<欠陥エアバッグ>共同調査「米航空宇宙大手の協力も得て」

<欠陥エアバッグ>共同調査「米航空宇宙大手の協力も得て」

【ワシントン清水憲司】自動車部品大手タカタによる欠陥エアバッグ問題の原因を特定するため、トヨタ自動車、ホンダなど日米欧の自動車大手10社が独自の共同調査に乗り出した。取りまとめ役を果たす元米運輸省道路交通安全局(NHTSA)局長代行のデビッド・ケリー氏は10日、毎日新聞の取材に対し、原因が従来の欠陥エアバッグと大きく異なる可能性を指摘。航空宇宙産業の知見を生かして調査を進める考えを示した。

【タカタ製エアバッグ欠陥のイメージ】

 ケリー氏は、想定される原因には言及せず、「従来の欠陥はエアバッグが作動するかしないかだった。今回の焦点は作動時にどんな異常が起こったかだ。新たな課題であり問題は複雑だ」と指摘した。タカタ製エアバッグには作動させるための特殊な薬剤が使われており、薬剤に詳しく、ロケット打ち上げ実績がある米航空宇宙大手オービタルATK社に調査を依頼したと明らかにした。

 米当局によると、このエアバッグは作動時に内部で異常に強い爆発が起こり、金属片が飛び散ってドライバーらを死傷させる恐れがある。タカタは、経年劣化、高温多湿地域での長期使用、製造工程での不具合などが関係しているとみているが、特定できていない。

 米当局は、原因特定が遅れている一因は「タカタの協力が不十分なため」として、同社に1日1万4000ドル(約170万円)の罰金を課す強硬策に踏み切っている。ケリー氏は「急ぐあまり真の原因究明を犠牲にしたくない」と述べ、独自調査終了のめどは示さなかった。

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