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【岐阜】「こも豆腐」の起源は?飛騨の郷土料理だと思っていたが、全国各地に同じ名前の料理…江戸時代から高山祭の献立に[04/02]
表面に穴がポツポツと開き、普通の豆腐よりも少し歯応えがあるのが特徴の「こも豆腐」。高山に来て初めて食べたため、てっきり
飛騨の郷土料理だと思っていたが、どうやら全国各地に同じ名前のものがあるらしい。起源はどこにあるのだろうか。
写真=表面の穴が特徴のこも豆腐=高山市清見町の宮春で
http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20150402/images/PK2015040102100268_size0.jpg
「子どものときからお祭りや正月など、晴れの日には必ずといっていいほど食べていた」と話すのは、高山市清見町の豆腐店「宮春」
社長の栄(さかえ)雄一さん(38)。ただ、起源について聞くと「よく分からない」と首をかしげる。
木綿豆腐を「こも」と呼ばれる巻きすで包み、熱湯でゆでると完成。熱を加えることで、豆腐の中の空気が膨張し、独特の穴が開く。
通常の豆腐は二日ほどしか持たないが、こも豆腐だと常温でも五日持つという。栄さんは「昔は各家庭で豆腐を作っていたと聞く。
たくさん作り、少しでも長く保存しようと考えたのでは」と推測する。
鳥取県にも同じ名前のこも豆腐がある。県食のみやこ推進課の担当者に尋ねると「百年以上前からあるらしいが、もともとどうやって
作られたのかは分からない」。県中部の倉吉市などで晴れの日に食べられているというが、飛騨のこも豆腐とは作り方が違う。わらで
豆腐を包んで十五分ほど蒸し、ニンジンやゴボウなど旬の野菜を入れて食べるという。担当者は「昔は豆腐を家で作っており、いろいろな
食べ方の一つとして編み出されたのでは」と話す。
写真=鳥取県中部に伝わる、わらで包んで作るこも豆腐=鳥取県提供
http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20150402/images/PK2015040102100269_size0.jpg
茨城県でもわらを使い、ゆで上げた木綿豆腐を「こも豆腐」という。福島県にも同様の「つと豆腐」がある。
つと豆腐は、一七八二(天明二)年に刊行された、豆腐料理百種類の調理方法を解説した「豆腐百珍」にレシピがあり「豆腐よく水を絞り、
醴(あまざけ)すり混ぜて棒のごとくとりて竹簾(す)に巻き、蒸して小口切りにす」とある。甘酒を混ぜる文化はすたれたものの、巻きすに
包んで熱を加える調理法は江戸時代にはすでに広まっていたようだ。
高山市本町の「陣屋とうふ」社長の古川文夫さん(65)は「江戸時代の高山祭で、客に振る舞った料理の献立表が残っており、こも豆腐が
載っている」と教えてくれた。「昔から大事なごちそうやったんやな」。先人の知恵に思いをはせながら食べると、より味わい深いかもしれない。
ソース(中日新聞) http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20150402/CK2015040202000031.html