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【社会】自転車走行中に突然フレームが折れ転倒し歯8本折る重傷、メーカーに賠償もとめ訴訟 ★4
http://mainichi.jp/select/news/20150301k0000m040082000c.html
http://mainichi.jp/graph/2015/03/01/20150301k0000m040082000c/image/001.jpg
乗っていた自転車が突然壊れ、転倒する--。市民の足として親しまれている乗り物に、
そんなリスクが潜んでいることが判明した。重傷を負った人がメーカーの責任を問い、
訴訟に発展するケースもある。ここ10年で367件の事故が確認されているが、専門家は「氷山の一角に過ぎない」と指摘している。
◇堺の男性、歯8本折れ
堺市堺区の建築業の男性(27)は一昨年6月、走行中に自転車のフレームが突然折れて転び、
重傷を負った。男性はメーカーに約1100万円の賠償を求める訴えを大阪地裁に起こし、係争中だ。
訴えによると、自転車は東大阪市のメーカー「ビーズ」が製造・販売し、
「ドッペルギャンガー」のブランド名で展開する折り畳み式のマウンテンバイク。中国で製造された。
男性は、事故の約7カ月前にインターネット通販で約2万2000円で購入。
自宅近くを走っていたところ、前輪と後輪をつなぐアルミ合金製のフレームが突然折れて転んだ。顔を地面に強打し、8本の歯が折れたり、欠けたりした。
男性の相談を受けて調査した国民生活センターは製品の欠陥の可能性を指摘した。
センターの報告書によると、フレームには製造時から亀裂が生じていた可能性があり、
走行時の負荷で破損につながったと考えられるという。同型品の試験でも破損し、「製品共通の問題である可能性がある」と結論付けた。
ビーズは訴訟で製品に問題があったことを認める一方、治療費などの賠償額を争う姿勢を示している。
ビーズによると、同型の自転車の販売は終了しているという。担当者は毎日新聞の取材に
「製品の回収は考えていないが、事故がないか注視し、個別に対応したい」と話す。
男性は、事故の約3週間後には結婚式を控えていた。式当日は仮歯を入れ、
顔の傷は化粧で隠したという。男性は「購入前から欠陥を見抜くことはできない。
安全だと信用して購入している消費者を裏切らないでほしい」と話している。
自転車などの生活用品については、消費生活用製品安全法で、死者や重傷者が出る事故が起きた場合、
それを知った日から10日以内に国に報告することがメーカー側に義務付けられている。
一方、専門家は「自転車が壊れて事故が起こっても、軽いけがなら消費者が専門機関に相談しないケースが大半だろう。
欠陥が原因の事故はもっと多いはずだ」と話している。【服部陽】
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