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“脱走女王”対策に400万円の「壁」設置へ レッサーパンダと飼育員の知恵比べ
神戸市立王子動物園(同市灘区)で、展示スペースから何度も“脱走”に成功したレッサーパンダの雌のミンファ(8歳)と、飼育員との知恵比べが続いている。園側は仕切り板を増強してきたが、ミンファはそのたびに突破し、飼育員監視のもとで公開される異例の状態が続いている。新年度には約400万円を投入し、新タイプの仕切り板の導入を決めたが、果たして決着はつくか?
ミンファは昨年3月10日、繁殖のために福井県の鯖江市西山動物園からやってきた。最初に“脱走”に成功したのは、来園5日後の公開初日。獣舎から出されたミンファは、雄の「ガイヤ」(10歳)の展示スペースとの間を仕切る高さ1メートルのアクリル板を、枠のゴム部分をよじ登って楽々と乗り越え、飼育員らを驚かせた。
園側は急遽(きゅうきょ)、塗装などで表面を滑らかにしたベニヤ板(高さ約50センチ)をアクリル板の上に継ぎ足したが、これも簡単にクリア。
昨年3月末には、ベニヤ板が反り返るように角度をつけた「ミンファ返し」を設置したが、ミンファは、塗装のない板の断面につめを器用にかけ、難なくよじ登ってしまった。
実は西山動物園でも、高さ2メートルのコンクリート塀を登って脱走し、2日後に捕獲されたという“前科”があるミンファ。現在の飼育員、藤井頼久さん(55)も「身体能力が高いと聞いていたが、まさかこれほどとは」と舌を巻く。
現在は、午前9時から午後5時まで公開時間中、脱走する気配がないか、展示スペースを飼育員が監視している状態だ。
市は、27年度予算で約400万円を計上。アクリル板よりも、表面がなめらかな「ポリカーボネート樹脂」を使った新しい仕切り板に取り換えることを決めた。完成予定は来年1~2月だが、飼育員の間では早速、「ミンファの壁」と呼ばれている。
飼育員の鎌田康宏さん(40)は「早く安心してミンファを公開したい」と期待を寄せる。