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大型トラック4台の自動隊列走行に成功

大型トラック4台の自動隊列走行に成功 

 自動運転で大型トラック4台の車間距離を4メートルに保ったまま、時速80キロメートルのスピードで隊列走行させることに、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が成功し、茨城県つくば市にある産業技術総合研究所つくばセンターのテストコースで公開した。後続車の空気抵抗を少なくできるので、将来的には15%以上の省エネ効果が期待されるという。

 大型トラック4台による隊列走行実験風景
 (提供:NEDO)

 自動車交通分野でのエネルギー・環境対策として、NEDOが2008年度に「エネルギーITS(高度道路交通システム)推進プロジェクト」(2012年度までの5カ年間、総予算約44億円)を立ち上げ、交通渋滞に伴う損失や環境負荷の低減、物流コストの大幅縮減などを狙いに、大学や自動車メーカー、研究機関などが協力して技術開発に取り組んでいた。

 トラックにはカメラやレーダー、GPS(衛星利用測位システム)、センサー機能を取り付け、コンピュータ制御によって、道路端の白線を認識して走行し、車・車間通信を行って車間距離を維持したまま隊列走行する。さらに障害物を検出した場合には、レーンチェンジや非常ブレーキ制御をかけ、道路が分・合流する場合や、降雪や悪天候時に白線が認識できない場合には、先行車を認識して追従走行もできる。走行中に運転者は、監視以外に特にすることもなく、ハンドルやアクセルも操作しない。

 今回開発の技術によって、現状の道路の幅員を維持したまま交通容量(走行台数)を増やすことができ、いっそうの交通流の円滑化が図れる。さらに各種の運転支援システムの高度化にも転用できるので、高齢化社会における“安全で環境に優しいモビリティ”の確保にも貢献できると述べている。

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