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ST、最大電圧定格950V品などスーパージャンクション型MOSFETファミリを発表
STMicroelectronicsは、最大電圧定格950V品などを有するスーパージャンクション型MOSFET「SuperMESH 5」ファミリを発表した
「SuperMESH 5」ファミリは、最大電圧定格が950Vの「STx20N95K5/STx6N95K5」、クラス最高の電力効率を実現する900V耐圧の「STx21N90K5」、および省スペースの超薄型パッケージPowerFLAT 8×8 HVで提供される850V耐圧の「STL23N85K5」などで構成されている。スーパージャンクション技術により、製品サイズに起因する小さな電気的オン抵抗でMOSFETの動作電圧を高め、電源全体を小型化しながらシステムの信頼性と電力効率を向上させることができる。今後、800V耐圧製品も追加する予定。
同ファミリの用途としては、薄型テレビ、PC用電源、LED照明ドライバ、HID(High-Intensity Discharge)ランプ用電子バラストなどが想定されており、これを活用することでEnergy StarやEUのErP(Energy-related Products)指令などのエコ設計規格が規定する、より厳しい最大消費電力および最小電力効率の制限に対応することができるようになる。例えば、最新のEnergy Star テレビジョン受信機基準(バージョン5.3)では、50型以上の薄型テレビの絶対最大電力限界を108.0Wに規定している。また、ErP照明規制では、あらゆるタイプのHIDランプの最小効率を2012年~2017年の間に向上させるよう求められている。
また、同製品群を利用することでシステムの安全性と信頼性を向上させることが可能。HIDランプバラストや太陽光発電マイクロインバータ、電気自動車の充電スタンド、この他、AC電源電圧以上で動作するシステムでは、メリットとなる。充電スタンドは、充電時間と電気自動車の運用コストを最小限に抑えるために、極めて高い電力変換効率を必要とする。太陽光発電システム用DC-ACインバータでは、高効率の高電圧MOSFETを採用により利用できるスイッチング周波数が上がるため、電力損失とソリューションのサイズを抑えながら、高品質のAC電力を発電することができる。
この他、850V耐圧の「STL23N85K5」はフットプリントが64mm2で、業界標準のD2PAKパッケージより56%小型化されている。実装後の高さは1mmで、D2PAKよりも77%低い。900V耐圧の「STP21N90K5」は、電源オン時およびオン・オフ時の全体的な電力効率を示す性能指数(FOM)は、競合製品を62.5%上回っている。
「SuperMESH 5」ファミリは、現在サンプル出荷ならびに量産対応が可能となっている。価格は1000個購入時で約3.50~10.00ドル(電圧・定格電流およびパッケージ・タイプに基づく)。
スーパージャンクション型MOSFET「SuperMESH 5」ファミリ