ST、高精度化と小型化を実現した低消費電力オペアンプを発表

　

　STMicroelectronicsは、高精度化と小型化を実現した低消費電力オペアンプの2種類の新製品ファミリ「TSV85x」および「LMV82x」を発表した。2ファミリともに、コンピュータ、産業および医療分野の信号調整アプリケーションにおいて業界標準となっている「LMV321」をアップグレードするものだ。

　2ファミリはそれぞれ、シングル/デュアル/クワッド・バージョンがあり、デュアルオペアンプは、DFN8パッケージ(2mm×2mm)で提供することが可能。最上位品種(Aグレード)は、低い入力オフセット電圧値により、製造時の電圧オフセットの調整コストを削減する。オプションで消費電流をほぼゼロにするシャットダウン機能付きの品種もラインナップしている。

　コモン・モードの最小入力電圧が-200mVから入力可能なため、設計の自由度が向上する。また、絶対最大定格の動作電圧が6Vであるため、代表的な5V電源のマージンが拡大する。さらに、広い電源電圧範囲と優れたESD(Electrostatic Discharge)耐圧が、アプリケーションの安全性を強化する。

　なお2ファミリはすでに量産を開始している。単価は構成・パッケージ仕様により異なるが、TSV85xが1000個購入時で約0.33～0.57ドル、LMV82xが同約0.39～0.86ドルとなっている。

　低消費電力オペアンプ「TSV85x」および「LMV82x」ファミリの製品イメージ