TI、8ビットマイコン並みの価格を実現した16ビットマイコンを市場投入

　

　Texas Instruments(TI)は、同社の低消費電力16ビットマイコン「MSP430」の廉価版となる「MSP430バリュー・ライン(G2xxシリーズ)」27品種を製品化したことを発表した。価格は10万個受注時の参考価格で25セントからとしており、8ビットマイコン並みの価格で16ビットマイコンを活用することが可能になるという。

　MSP430バリュー・ラインのパッケージイメージ

　同シリーズは、16MIPSの命令実行速度とコード密度の50%向上により、他の低価格8ビットマイコンと比較して処理性能を最大10倍向上させることが可能。また、0.4μAの待機時消費電力で1μs以内に立ち上がるスタンバイモードなど、計5つのパワーモードを搭載したことで8ビットマイコンと比較してもバッテリ寿命を伸ばすことが可能となる。

　さらに10ビットA/Dコンバータ、UART、コンパレータ、シリアル通信などの高集積ペリフェラルによりCPUタスクを軽減することが可能なほか、最大2KBのフラッシュメモリと128バイトのRAMを内蔵している。

　なお、同社では今後、最大16KBのフラッシュと512バイトRAM内蔵の品種も追加予定なほか、容量センサ向けに最適化されたI/Oを内蔵する品種なども投入予定で、2011年上半期までに計100品種以上の製品を順次投入する計画としている。