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VAIO Phone 実機インプレ。VAIO度の薄さと価格が弱点、性能と触感は良好
3月12日、日本通信とVAIOが新スマートフォン VAIO Phone VA-10Jを発表しました。昨年末の初発表時には1月登場予定だったはずが、紆余曲折あってか「出荷が3月20日から」となりはしたものの、VAIOブランドの強さゆえかいろいろと注目されるモデルです。
特徴は、VAIO側が手がけたとされる「高級感」を売りにした本体デザインと、日本通信らしいSIMフリー設定。一方で基本仕様はクアルコムのSnapdragon 410に 1280×720ドット液晶、メインメモリ2GBなど、2015年前半の廉価版スマートフォンのスタンダードと呼べる構成です。ここでは発表会で実機に触れたレポートをお届けします。
まず実物を見て感じたのは、良くも悪くもデザインがシンプルなこと。背面のガラス素材を見ると確かにある程度の高級感は感じられます(ただしやはりガラスの宿命、指紋は付きやすいですが)。
しかしたとえば側面のフラットな、悪く言えばのっぺりした仕上げは、VAIO Proや新VAIO Zの底面各所にあるカーブ(よく見るとけっこう複雑な曲線で構成されています)のイメージとは異なるな、と感じました。
またボタンなども数が少なく、(縦長状態で持って)本体右側に電源とボリューム上下、左側にmicroSDカードスロット(兼SIMカードトレイ)。天面側にヘッドセット端子と底面側にUSB 2.0 microB端子のみです。凝ったデザインでないこともあって、ボタンの位置などがわかりやすいのは利点でしょう。
本体カラーはブラック。VAIOでブラックと聞くと、たとえばVAIO Proで使われているカーボン調のブラックというイメージもありますが、そういったことはなく、マット仕上げの、厳しく言えば「ベタ黒」に近い印象。
発表会でのコメントによれば、VA-10Jはビジネス用としても意識しているというため、そうした点で派手さのない色になっているものではないかと思われますが、やはりここもノートPCにおけるVAIOのイメージとは異なることも確かです。
あと驚いたのが、かなりの大きさで配置されたmicroSDロゴ。ユーザーの利便性のために記載されていると思われますが、これはVAIOどうこうを抜きにして、高級感を売りにしているスマートフォンのイメージとはあまり似合わないのでは、とも思いました。こういった点を見ていくと、残念ながらVAIOデザイン度は実は薄めなのでは、とも思ったほどです。…