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【映画コラム】球春到来! 野球映画の“ベストナイン”を紹介
センバツ高校野球に続いて、プロ野球も開幕。いよいよ球春到来ということで、今回は趣向を変えて野球映画の“ベストナイン”を紹介する。
1番『42~世界を変えた男~』(13)
黒人初のメジャーリーガーとなったジャッキー・ロビンソンの先駆者故の苦悩と栄光を描く。名選手の伝記物では、他にも『打撃王』(42)『夢を生きた男/ザ・ベーブ』(92)『タイ・カップ』(94)などがある。
2番『2番目のキス』(05)
主人公は熱狂的なボストン・レッドソックスのファン。彼にとっては恋人の存在も“2番目”に過ぎないが…、というロマンチックコメディー。“カープ女子”ならぬ“レッドソックス男子”の実態が描かれていて面白い。
3番『フィールド・オブ・ドリームス』(89)
謎の声に導かれたアイオワの農夫が畑を壊して野球場を造ると往年の名選手が現れて…。野球の持つスピリチュアルな部分が、家族の絆と奇跡とを媒介する役割を果たすファンタジー映画の傑作。
4番『ナチュラル』(84)
35歳の“奇跡のルーキー”の活躍をロバート・レッドフォード主演で描く。アメリカの神話としての野球の魅力が全編にあふれた野球映画の最高傑作。レッドフォードの打撃フォームが美しい。
5番『メジャーリーグ』(89)
自分が肩入れする弱小チームが強豪チームと優勝を懸けた一戦に臨んだら…。そんなファンの夢をかなえてくれる映画。チーム愛の極地を描いたものとしては、主人公が悪魔に魂を売って若返り、ライバル球団に入団するというミュージカル『くたばれ!ヤンキース』(58)もある。
6番『プリティ・リーグ』(92)
第二次大戦中に実在した今は幻の女子プロリーグを扱った珠玉の名作。ジーナ・デイビスやマドンナら女優たちが見事なプレーを披露する。監督役でトム・ハンクスも出演。
7番『ミスター・ベースボール』(92)
ニューヨーク・ヤンキースの4番打者が中日ドラゴンズに移籍するが…。通訳の存在など、野球を通して日米のカルチャーギャップが浮き彫りになるコメデー。星野仙一元監督をモデルにしたとも言われる監督役に高倉健。
8番『マネーボール』(11)
オークランド・アスレチックスのGMが、統計学的な見地から野球を分析し、球団を再建するさまを描く。ブラッド・ピットが実在のGMビリー・ビーン役を好演。球団経営から見た野球という視点が新鮮。
9番『ラブ・オブ・ザ・ゲーム』(99)
引退試合で完全試合を達成する投手の心理を中心に描く。投手は何を考えながら投げているのかがよく分かる。主演のケビン・コスナーは『さよならゲーム』(88)ではマイナーリーグの捕手を演じた“二刀流の名選手”。
他にも野球を扱った映画には多種多様なものがある。あなたも監督になった気分で作品や“打順”を入れ替えながら楽しんでみてはいかが。(田中雄二)