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地に足のついた「夢」を「まれ」12話

地に足のついた「夢」を「まれ」12話

 

前から気になっていましたが、場面展開のときなど、魔女姫が画面をキラキラと横切っていくんですね。魔女姫かなり活躍しています。

さて、4月11日(土)放送の「まれ」(NHK月~土 朝8時~)では、妻(常磐貴子)が夫(大泉洋)を「お隣さん」「負け犬」呼ばわりすれば、父(大泉)は娘(土屋太鳳)を「ちまちました子」呼ばわり。
本心からではないとはいえ、津村家に平和が訪れるのはいつのことやら。

家族の問題は根深いですが、それ以外のエピソードはさくさく進み、あっという間に輪島大祭がやってきました。
圭太(山崎賢人/崎、大じゃなくて立のほう)は、キリコの塗り直しに成功し、
みんなで祭りを楽しみました。
土屋太鳳の太鼓の叩きっぷりがかっこよかった。カラダにバネがあるしリズム感もいい。パティシエでなく太鼓奏者を目指しても良かったのではと思うほどです。
それはともかく、希は祭りを通して、
「みんなで何かをしたいと
心から願い
熱くなって
夢中になって突っ走る。
そういう熱い思いが
夢なのかもしれない」と思い、
ついに
「人生に夢っちゃ
必要なんかもしれんね」という考えに至ります。
圭太のおじいちゃん(中村敦夫)の「不退転の魂」の話も影響大だったのでしょう。「不退転」とは、
「どんだけ困難に遭うても
いっぺん決めた事をちゃ
最後まで貫き通せ」という意味です。

朝ドラのヒロインにしては珍しく「夢」を否定する少女として登場した希でしたが、それはフックに過ぎず、「夢」の質が違っていたことが明らかになりました。
徹に代表される、ふわふわとした実体のない「夢」ではなく、地に足のついた「夢」こそ誠の「夢」であるという定義づけがされたところで、ドラマは本格的に動き出すのでしょう。

このように人生のアドバイスになるエピソードの数々は、第2週の終わりにふさわしいとも言えますが、ちょっと展開速くないです? という気もしなくはありません。
なにしろ、圭太がいきなり希に告白し、抱きしめてしまうのです。まだ12話なのに! 今週の頭は喧嘩していたのに!(ちょっとした勘違いではあったわけですが)

圭太の告白は、他局のバラエティー番組で方言女子にキュンとするコーナーに勝るとも劣らないなかなか耳に心地よいものでした。

「俺とつきおうてくれんか。
お前や そばにおったら
頑張れる気がするげん」

わ~言われた~い! 
でも、その後、圭太は「おれは漆に人生賭ける」と続けるのですよ、なんだよ、希には支えてほしいだけかい! というややがっかり感。一応、希の夢も応援してましたけど。もしかして、圭太も徹みたいなの? やっぱり「とと楽」の村だから?
徹といえば、藍子に「お隣さん」扱いされてしょげ気味。「運動不足」だという場面では、またまた動物Tシャツ着用。今日はブタちゃんでした。運動不足=ブタ ってことでしょうか。
なかなかいいところが発揮できない徹、第3週「卒業ロールケーキ」ではどんな駄目っぷりを見せてくれるか、彼の駄目さがドラマの楽しみのひとつになってきています。
(木俣冬)

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