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子供じみた「ガキ夫」顕在化で議論白熱。貴方の「家庭・家族」解釈は?
昨年から「離婚カウントダウン」と噂が立っていたスザンヌと斉藤和巳夫妻がついに離婚を発表した。愛息の誕生からわずか1年での破局。原因は「すれ違い」だとしている。この離婚発表の前日(3月16日)に放送されたNHK『あさイチ』の特集テーマが「ガキ夫」だったのだが、「斉藤はまさにガキ夫だったんじゃないの?」という意見が散見される。
「ガキ夫」とは、大人なのに家の中では「まるで子供」のように振る舞う夫のことを『あさイチ』が命名したものだ。具体的な行動は、洋服を脱ぎっぱなしにする、妻が家事を頼んでも気まぐれにしか応じない、問題行動を指摘するとスネる、休日は家族を放ったらかしてゲームばかりしている、家族よりも自分の趣味を優先する、など。
こうした夫を「ガキっぽい」と感じる妻側の意見と、「ガキでもいいじゃないか!」という夫側の意見がスタジオで激しく対立し、視聴者もネット上で活発に意見交換するなど盛り上がった。『あさイチ』によるアンケート調査では、8割の女性が自分の夫を「ガキ夫」だと回答したという。男性側も自覚があるようで、スタジオゲストの俳優・蟹江一平は「ガキ夫の自覚は120%ある。ガキ夫じゃない男なんて逆にいるのか?」と白熱していた。自宅なのだからゆっくりくつろぎたい、というのが男性たちの主張である。
そもそも、「くつろぎ」とは何だろうか。デジタル大辞泉を引用すれば【くつろ・ぐ(寛ぐ)】は、
仕事や心配ごとなどを忘れて、伸び伸びとする。
心身をゆったりと休める。
気がねなくのんびりと振る舞う。
とある。休日は、誰にも気がねなくのんびりと振る舞って心身をゆったりと休め、仕事や心配ごとから解放されたい――そんな気持ちを持つこと自体は悪いことではないし、夫だけではなく妻も当然同様の思いがあるだろう。「いっそ、休日は父も母も子も家族全員、誰も忙しそうにしないで“くつろぐ”ことにしてみたらどうか? 規律が乱れていてもいいじゃないか。食事も外で食べればいいし、洗濯物を回さなくてもいい」なんて意見は一見リベラルな解決策に見えるが、溜まってしまった洗濯物はいつ誰がまとめて洗うのか、汚れた部屋を翌日以降に整頓するのは誰なのか、外食代は高くつく、といったデメリットも発生する。また、「汚れた衣類やシーツがあるのに、お休みの日に洗濯しないと心が落ち着かない」という主婦(or主夫)の意見もありそうだ。
夫の言い分としては、「外では仕事を頑張っている。家では休みたい」。妻の言い分としては、「家族の一員なのだから、自己中心的過ぎる行動は慎んでほしい」。どちらも一理あり、解決策は見えない。そもそも対立する者同士の「家庭観」がズレているのではないか、とも思われる。
夫側は家庭を「個人スペース」と解釈し、妻側は家庭を「共用スペース」と認識している。そのため、お互いに「何が悪いのかわからない」「どうしてやってくれないのかわからない」と不毛な争いを繰り広げているのではないだろうか。
もっと言えば、家庭を「個人スペース」と解釈している人は、家の中で規律を守る必要を感じていないし、社会性を脱ぎ捨てていい場所だと考えているし、家族から「良い男」だと思われるような行動を取らなくてもいいと思っている。これは変換すると、「家族だからこそ気を許して素顔を見せられる」ということになる。しかし社会的な仮面を剥いだ「素顔」が、子供じみた自己中心的な姿だということなのだろうか。「この家は俺のものだからゴロゴロしたい、この家族は俺のものだから失礼な扱いをしてもいい」と、ジャイアン的論理が見え隠れするような気もする。
他方、家庭を「共用スペース」と認識している人は、家の中でもルールを守って行動してほしいし、規律を乱さないでほしいし、家族だからといって無礼な振る舞いをしないでほしいと望んでいる。つまり「親しき仲にも礼儀あり」ということだ。そしてもうひとつ、社会のルールや生き方、物事の考え方を学び育んでいく過程にある幼児を育てている家庭では、あまりにだらしがない姿の「パパ」を見せては教育上よろしくない。だからこそ「ガキ夫」に態度の改善を望み期待をかける。ただ、「エネ夫よりはマシ」「DVとか借金癖があるわけじゃないし……」と折り合いをつけ、もう諦めているという妻も少なくはなさそうだが。
家庭をどのような場所と解釈しているか。家族に対してどんな振る舞いをするタイプの人間か。独身の方々はこの2点、結婚前によくよく擦り合わせてからした方が良さそうである。
(ヒポポ照子)