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郷ひろみ、24年ぶり民放連ドラ出演「千載一遇のチャンス」 『天皇の料理番』で在仏日本大使役

郷ひろみ、24年ぶり民放連ドラ出演「千載一遇のチャンス」 『天皇の料理番』で在仏日本大使役

 

 歌手の郷ひろみ(59)が、26日スタートのTBSテレビ60周年特別企画ドラマ『日曜劇場 天皇の料理番』(毎週日曜 後9:00)で、24年ぶりに民放連続ドラマに出演することが、明らかになった。在仏日本大使・粟野慎一郎(あわのしんいちろう)を演じた郷は、撮影後のスタジオで石丸彰彦プロデューサーとともに取材に応じた。

【写真】主演の佐藤健との共演シーン

 役作りのために「生まれて初めて」と鼻下と顎にヒゲをたくわえた郷は、フランス語を流ちょうに話す大使館という役を「世界記録にも匹敵するハードルの高さ」と感じ、撮影に入るまでが大変だったと振り返る。中途半端が最も嫌いな性格から、専門の講師に指導を受け、家でもフランス語のCDをずっと流すなど、撮影に入るまでの1ヶ月半に及ぶ期間、朝から晩までまさに“フランス語漬け”だったという。

 「僕は100%では満足できなくて、そこに到達してこそ見えてくる“さらなるスキマ”を埋めたい、と常に考えている。今回は大変な量のフランス語のせりふに『ヤバいな』と思ったので、歌やダンスを覚えるとき以上に自分を追い込みました」。

 そこまでの決意でこの作品に意気込むのは、「これが僕にとって千載一遇のチャンスで、絶対に逃したくないと思ったから」。5月に節目となる100枚目のシングル「100の願い」のリリースを控え、10月には還暦を迎える“スーパースター”の記念すべき1年。そんなタイミングで訪れた新しい挑戦で、「自分の中で忘れかけていたチャレンジ精神を見つけたかった」と郷は語る。

 久しぶりのドラマ出演だが、“封印”していたわけではなく、「歌中心でやってきたので、結果的に」離れていたという。そんな郷が「この方のオファーだから出演を決めた」という決め手となったのが、TBSで多数のヒットドラマを生み出してきた石丸彰彦プロデューサーだった。

 石丸氏は「台本はできあがったとき、このドラマでもっとも重要なせりふを話す粟野慎一郎の役がまだ決まっていなかった。エレガントで品があり、厳しい一面も持つ。普段はキャスティングで迷うことはないのですが、今回はけっこう迷って、ふと郷さんが思い浮かんだ途端、プロデューサーとして『この役は郷ひろみしかいない!』と決断できました。ただし、みんなが知っている“郷ひろみ”ではなく、見たことのない郷ひろみを引き出したいと思ったんです」。

 そんなオファーに「その期待に応えたい。違う郷ひろみを引き出してみたい」と感じ、今回の出演が実現。久しぶりの演技にも「歌もせりふも、どうやって人に伝えるかという点では変わらない。上手にやるのではなく、自分の気持を伝える」と、常にステージに立ち続けてきたスターに気負いはなかった。しかし、撮影後は「アクションシーンじゃなかったのに、足が筋肉痛になった。それぐらい緊張を感じていたんだと思う」と体に程よい痛みを残しつつ、久しぶりのドラマの現場を味わった。

 「60歳は成功の始まりの年。そういう時期にチャンスをいただけた。これからの自分の人生で何かのきっかけになる」と語るほど、郷にとって大きな体験となった今回のドラマ出演。石丸氏が「もっとやればいいのに」と語りかけると「チャレンジする価値がある」と今後の俳優業にも意欲を見せた。

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