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『妖怪ウォッチ』の新展開を5つのキーワードで総まとめ
[写真]妖怪ウォッチにこれから何が起きる?!
アニメ、ゲーム、コミックなどに展開している人気コンテンツ『妖怪ウォッチ』を展開するレベルファイブは、4月7日に同社の事業戦略説明会「LEVEL5 VISION 2015 -THE BEGINNING-」を開催し、招待された大勢のファンの前で『妖怪ウォッチ』についての数多くの新展開を発表しました。子どもだけでなく大人も夢中になっている『妖怪ウォッチ』について、「この夏に向けてびっくりするような大きな変化を遂げる」と豪語したレベルファイブ代表の日野 晃博氏の口からは、何が語られたのでしょうか。この記事では、会場で発表された『妖怪ウォッチ』新展開を5つのキーワードで紹介します。
『妖怪ウォッチ』について知らない人のために
[写真]市場規模は2000億円にまで成長
『妖怪ウォッチ』について、名前は知っているけどよくわからないという方のために、まずはストーリーと昨今のブームを簡単におさらいしておきましょう。『妖怪ウォッチ』は、2013年夏にニンテンドー3DS用ゲームソフトが発売されて以来着実に人気を獲得し、テレビ東京系列でアニメ放送が始まったことでその人気が社会現象にまで拡大したコンテンツ。ゲーム、アニメ、コミック、映画、玩具など様々な形でクロスメディア展開しているのが大きな特徴です。
主人公は、“普通の小学生”という設定の「ケータ」という男の子。ケータが、森の中で面白くないギャグが得意で妖怪の知識が全くない“妖怪執事”の「ウィスパー」と出会い、妖怪の姿を見ることができる“妖怪ウォッチ”を手に入れることで物語がスタートします。ケータが妖怪ウォッチを使って目の当たりにするのは、日常生活で私たちがしてしまうちょっと恥ずかしい失敗やトラブルといった“妖怪不祥事案件”を引き起こしてしまう面白い妖怪たち。ケータは、彼らとバトルをすることで人間にいたずらをする妖怪たちを改心させて、妖怪メダルをもらうことで“ともだち妖怪”を増やしていくのです。“ともだち妖怪”は妖怪ウォッチで召喚することができ、新たなバトルのときに味方にすることができます。
[写真]『妖怪ウォッチ』はついに海外へ
発表会で日野社長が発表した情報によると、『妖怪ウォッチ』関連商品の市場規模は2000億円を突破。子ども向け玩具「DX妖怪ウォッチ」「DX妖怪ウォッチ タイプ零式」は累計出荷数が350万個、また子どもだけでなく大人のコレクターも増加している「妖怪メダル」は、累計出荷数が2億枚、関連書籍の出荷数は累計1000万部をそれぞれ突破したといいます。そして昨年末に公開した映画は劇場前売り券の販売数が100万枚以上を記録するなど東宝史上最多記録を更新し、興行収入は50億円を突破。キャラクター・データバンクが調べた人気キャラクターランキングでは、7歳~9歳のセグメントで男児・女児ともに人気1位を獲得し、昨年末のNHK紅白歌合戦では妖怪ウォッチのスペシャルステージが繰り広げたりしました。「クロスメディアコンテンツとして、日本最大級の作品に成長した」(日野社長)。
新展開のキーワードその1~「海外展開」
[写真]新キャラクターの「USAピョン」と「未空イナホ」
このように人気コンテンツに成長した『妖怪ウォッチ』新展開のひとつが、海外でのコンテンツビジネス展開です。任天堂ブランドでのゲームの発売や、米国の玩具メーカー大手Hasbro社と提携したクロスメディア展開を2016年から北米市場を皮切りに世界各国に展開していくとしています。「ゲームだけでなく、大規模なクロスメディア展開によって世界的な大ヒットを目指す」と意気込みを語る日野社長。タイトルはそのまま「YO-KAI WATCH」とし、会場に流れたティザー動画によると、アニメ本編のストーリーやテーマソングもほぼそのままで外国語版として展開するようです。
また、この日に制作が発表されたニンテンドー3DS用ゲームの新タイトル『妖怪ウォッチ3』(発売時期未定)も、ゲームの舞台をこれまでの「さくらニュータウン」から、“USA”という国にある架空の街「セントピーナッツバーグ」に移したり、この夏にアニメの中で登場する新アイテム「妖怪ウォッチU プロトタイプ」も、ともだち妖怪を召喚する際のテーマソングにロックやチアリーディングなどの要素を取り入れたりするなど、海外展開を意識した内容になっています。
新展開のキーワードその2~マンネリ防止と新たなファン獲得
[写真]“セカンドシーズン”に登場する新たな妖怪ウォッチ「妖怪ウォッチU プロトタイプ」
次のキーワードは、『妖怪ウォッチ』のストーリーそのものの新展開によるマンネリの防止と新たなファンの獲得戦略です。日野社長は「様々なクロスメディア展開のパワーを維持しながら次のステージに進むためには、妖怪ウォッチが時代と共に変化していくべきだ」と語り、妖怪ウォッチが“セカンドシーズン”に突入すると宣言しました。
今回の発表会では、ケータと並ぶ新たな主人公として、自称“ちょいオタ”の女の子キャラクター「未空イナホ」と、ウサギをモチーフにした新たな主人公妖怪「USAピョン(うさぴょん)」が披露され、アニメ放送は7月から新たなキャラクターを加えた“セカンドシーズン的な展開”が開始されると発表されました。アニメの舞台は変わらず、ケータやジバニャンをはじめとするこれまでの人気キャラクターも活躍します。ちなみに、主人公のケータは“普通の小学生”という設定でしたが、未空イナホとUSAピョンは「イナウサ不思議探偵社」という謎の活動をしているという設定で、日野社長はこれまでにないストーリー展開を予定していると語りました。
[写真]『妖怪ウォッチ』は女児にも人気が高い
日野社長はこうした新展開について、アニメ『妖怪ウォッチ』の7歳~9歳の最高視聴率が43.7%を記録している点や、人気キャラクターランキングで『ハローキティ』や『アナと雪の女王』などに大差をつけて1位を獲得している点などを挙げ、女児でも楽しめるストーリーや玩具展開をしていきたいとコメント。「女の子キャラクターや新キャラクターの投入によって展開のマンネリを抜け、ストーリーに幅が生まれてくる。男の子、女の子、家族全員で楽しめるコンテンツを目指す」と語り、これまで人気を博してきた設定やストーリーに新たなスパイスを加えることで、マンネリの防止と新たなファンの獲得を推進していくようです。「妖怪ウォッチは10年、20年と愛される作品になれるよう、エンターテインメントとして様々なチャレンジをして変化させていきたい。毎年新しい子どもたちがファンになってくれるので、“変わらない良さ”と“変わっていく楽しさ”の両方に気を配っていければ」(日野社長)。
新展開のキーワードその3~コラボレーションの拡大
[写真]『妖怪三国志』のイメージイラスト
3つ目のキーワードは、コラボレーションの拡大です。これまで、妖怪ウォッチのゲームは任天堂とタッグを組んで提供してきましたが、発表会では新たなコラボレーションが次々と発表されました。
中でもお父さん、お母さん世代のファンが湧いていたのが、人気歴史シミュレーションゲーム『三國志シリーズ』『信長の野望シリーズ』を手掛けてきたコーエーテクモゲームズとのコラボレーション。三國志シリーズのプロデューサーであるシブサワ・コウ氏によって、『妖怪三国志』の制作が発表されました。まだ1枚のイメージイラストしか公開されませんでしたが、ジバニャンをはじめとする妖怪たちが3つの陣営に分かれて陣取り合戦を繰り広げる内容になるとのこと。このゲームは、『三國志シリーズ』が1985年の第1作目から30周年を迎えた記念作品のひとつとしてリリースされます。シブサワ・コウ氏は「三國志シリーズの“元祖・本家・真打・家元”であるシブサワ・コウとしては、今回のコラボレーションができることは本当にうれしい。全ての妖怪ウォッチのファン、三國志シリーズのファンが遊びたくなるようなタイトルを目指す」と意気込みを語りました。
新展開のキーワードその4~スマホ向けゲームの拡大
[写真]『妖怪三国志』制作への意気込みを述べるシブサワ・コウ氏
続いてのキーワードは、スマホゲームの拡大です。無料通話アプリLINE向けのゲームなどを展開するNHN PlayArtとのコラボレーションによる無料パズルゲーム『妖怪ウォッチ ぷにぷに』の共同制作が発表されました。このゲームは、ともだち妖怪5体でチームを組み、プレイ画面上の「妖怪ぷに」を組み合わせて消しながら目の前の敵と闘い、勝利するとともだち妖怪を増やせるという内容で、今夏にiOS/Androdi向けに提供開始を予定しているとのこと。NHN PlayArt代表取締役の加藤雅樹氏は「私も日野さんも、みなさんで楽しんでいただけるゲームになると確信している」と自信を見せました。本格的なスマホ向けパズルゲームの登場で、大人にもハマる人が多数出現しそうです。
ちなみに、スマホ向けの展開はこれだけでなく、ミニゲームをプレイしながら完成させる『妖怪大辞典』や、アニメ『妖怪ウォッチ』で使われている人気楽曲に合わせて楽しむリズムゲーム『妖怪ウォッチ ゲラポリズム』の制作が発表されました。スマホ向けの展開を強化することで、『妖怪ウォッチ』を大人でも楽しめるコンテンツへと成長させたいという狙いが伺えます。
新展開のキーワードその5~リアルな体験の創出
[写真]USJで使用される「妖怪ウォッチ」の試作機を披露する日野社長
最後のキーワードは、“リアルな体験”の新展開。つまり、妖怪ウォッチの世界観を実際に体験できる仕掛けです。ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)とコラボレーションして、今夏に期間限定アトラクション『妖怪ウォッチ・ザ・リアル』を開催することが発表されました。
発表内容によると、このアトラクションのポイントは“ホンモノの妖怪に出会える”体験を楽しめるという点。アニメの世界観を精巧に再現した「妖怪ウォッチ」や「妖怪Pad」を使って、ゲームやアニメの世界に飛び込んだようなリアルな体験を楽しめるとのことで、USJからの中継でこの新アトラクションの制作が発表されたときには、この日一番のざわめきが起きていました。日野社長は「持つだけでワクワクする高い完成度の妖怪ウォッチと妖怪Padを使って、妖怪たちと出会える“極上の妖怪体験”を楽しんでほしい。アトラクション以外にも様々な企画を進行している」と語っています。
[写真]USJのパークコンシェルジュが「妖怪Pad」を持って登場
このように、ひとつの記事にまとめると膨大な量になってしまうほど内容が多い『妖怪ウォッチ』の新展開。子どもだけでなく大人が一緒になって楽しむことができるような新展開が多いのが印象的でした。発表された新ゲーム、新コンテンツのスタートがこの夏に集中していることから、今年の夏には“妖怪ウォッチ・ブーム”が更に大きくなりそうです。それぞれの新展開の詳細については「今後発表」とされるものが多いため、今後の妖怪ウォッチを巡る動きから目が離せません。
(執筆:井口 裕右/オフィス ライトフォーワン)
本記事は「THE PAGE」から提供を受けております。
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