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チュニジア戦から見る新監督の戦術的な違いとは…躍進の鍵は2つのプレー
文=川本梅花
日本代表を率いるヴァイッド・ハリルホジッチ監督の初陣は、チュニジア代表に2-0で勝利して終えた。勝利はチーム躍進の絶対的な条件である。敗戦で学ぶこともあるが、勝負の世界では、勝利という経験を重ねることの方がより重要なことだ。
ハリルホジッチ監督の初陣の中で、今後の日本代表を躍進させる鍵になるプレーが2つあった。まず、その2点に触れてから、ハビエル・アギーレ前監督との戦術的差異を簡単に述べていこう。
■注目すべき2つのプレー「カウンターをなぜ狙わない」
ショートパスを細かく繋いで相手のブロックを崩していこうとする日本の攻撃にはデメリットがある。日本がボールを回している間に、相手の守備陣はしっかりと下がってブロックを作れる。つまり、相手に「守る」という時間の余裕を与えてしまうのである。相手に「守る」という時間を与えないためには、ショートカウンターやロングカウンターという攻撃戦術が使われる。日本は、カウンターが使えるチャンスでもショートパスを繋いで攻めようとしていた。その場面を見ていると、無理矢理「自分たちのやり方」を押し通うそうとしているようにも映った。
チュニジア戦の前半終了間際、絶好のカウンターのチャンスがあった。しかし、いつものように「チャレンジ」をせずに、味方が上がるのを待ってボールをキープしてからパスが繰り出された。
それは39分40秒からの出来事である。DF槙野智章が、相手のボールをスライディングでインターセプトした。奪ったボールをピッチ中央にいるMF清武弘嗣にすばやくパスをする。センターラインにいたFW川又堅碁は、槙野がボールを奪った瞬間に前方に走り出す。清武にボールが渡ったときは、相手の2人のCBの間にポジショニングして疾走する。左手を上げてボールを呼び込もうとする川又。しかし、清武は、自分よりも後方にいた右サイドのFW永井謙佑にバックパスをする。
このプレーで、せっかくのカウンターのチャンスをなかったことにしてしまった。4-2-3-1のシステムをとったチュニジアは、両SBが攻撃参加していたので、川又とCBは1対2の関係にあった。川又は相手CBの間に走り込んで、捕まえにくいポジショニングをしている。もし、清武が相手のCBの背後にボールを蹴ったならば、面白い展開になっていたことだろう。仮に、相手CBにボールを奪われたとしても、「カウンターもある」という意識を相手にもたせることもできるし、相手の最終ラインを上げさせにくくさせることもできる。…