大宮&J2デビューのGK加藤「アルディージャの一員として勝てて嬉しい」

　

　大宮&J2デビューのGK加藤「アルディージャの一員として勝てて嬉しい」
　[3.8 J2第1節 大宮1-0金沢 NACK]
　
　　J3を制してJ2に昇格してきたツエーゲン金沢。一方、J1からJ2に降格した大宮アルディージャ。前半戦は、チームの勢いの差がでるような展開となった。2対7というシュート数が示すとおり、金沢が多くのチャンスをつくり、開幕戦からのサプライズを予感させた。
　
　　そんな相手に立ちはだかったのが、今シーズン、浦和レッズから加入したGK加藤順大だった。この試合で初めてJ2の舞台に立った加藤は、前半2分にFW清原祥平との1対1を抑えたのを皮切りに安定感のある守備を披露。的確なポジショニングで、強いボールも正面でしっかりと抑えてチームに安心感を与えた。チームが攻めあぐねる中でも、しっかり無失点で耐え続け、後半41分にMF家長昭博が決勝ゴールを挙げたときには、ゴール前から一気に駆け出して歓喜の輪に加わった。
　
　「開幕戦に絶対に勝つという気持ちは、みんな強かったと思うし、僕も強かった」と言い、「ゼロで終えることができましたし、アキ(家長)も点を決めて勝つことができて非常に良かったですし、僕自身はJ1も、J2も、ここがデビュー戦になったので。その中でしっかりアルディージャの一員として勝てたことは嬉しかったですし、開幕戦に来てくれたファン・サポーター、選手、スタッフ全員で分かち合えたのが良かったです」と、顔をほころばせた。
　
　　身長180センチと、GKとしては決して大柄ではない。それでも、クロスをしっかりとキャッチするなど、空中戦にも強いことを示した。「背が低いGKなのでクロスは苦手と思われがちですが、しっかり(クロスに対して前に)出られることは見せられたと思います。そういうところでも安心して見てもらえるように、もっともっとやっていきたい。大宮アルディージャの一員として、初めての公式戦でしたが、しっかりしたプレーを見せられて良かったです」と、新天地でのデビュー戦に納得の様子だった。
　
　(取材・文　河合拓)