急浮上の原江里菜、パットが好調になった二つの理由

　

　

　ライン入りボールの効果で首位に1打差の5位タイへ浮上した原江里菜　アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI(2015)(2日目)　

アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI（3月27日～29日、宮崎県・UMKCC、6494ヤード、パー72）
　
　　7年ぶりの優勝を目指す原江里菜が、開眼したパッティングで優勝戦線に急浮上した。
　
　　第2ラウンドは朝から風が吹き、全体的にスコアが伸び悩んだ。インスタートのいわゆる裏街道の1組目で出た原は、5バーディ、1ボギーの68で回り通算3アンダー。前日の52位タイから首位と1打差の5位タイへと順位を上げた。
　
　　前半イーブンパーで折り返すと、後半の1番（パー5）でバーディを奪い、2番（パー3）で奥のカラーから7メートルのパーパットをねじ込み、続く3番（パー4）も上から2メートルのパーパットを沈めて流れを作った。
　
　「2番、3番でパーを取って自分の中で楽になって、そこからビタビタときました。後半、パッティングがよく決まってくれました」
　
　　4番から3つのバーディを奪ってスコアボードを駆け上がった。
　
　　開幕から3戦で思ったような結果を残せず、今週は森守洋コーチに急遽来てもらい、ショットやアプローチ、パッティングの修正を行った。この日決まったパッティングは、「頭を残す」ことと、「ボールにラインを引いてフェースの方向を合わせる」ことに取り組んだ。ちなみに、ボールに線を引く道具は、宮崎市内のゴルフショップとゴルフ場内にあるギャラリー用の出張ゴルフショップで調達した、緊急措置だった。
　
　「パッティングは基本的なことですが、いい結果が出ました。普段はボールにラインを引かないのですが、練習でいい感じだったので、ラインを入れたのを使ってみました。久しぶりに1ラウンド20パット台でした」
　
　　もともとショートゲームには定評があるが、ここに来て本来の姿を取り戻した。しかし気になるのが、最終日だ。開幕から3戦して2日目にいいスコア（平均68.3）を出して順位を上げるが、最終日に崩している（平均76.6）。特にPRGRレディスは、初日48位タイと出遅れて裏街道からスタートした2日目に、65をマークして2位タイに浮上したが、最終日に78とスコアを落として25位タイに終わった。
　
　「最近最終日が悪いですが、攻めと守りにメリハリをつけてプレーしたいですね。PRGRレディスのときはプレーが雑になって、ミスショットを気にして集中できていませんでしたが、ミスしてもミスに引きづられないようにしたい」
　
　　ゴルフの状態が上がってきているだけに、2週前の経験を糧に7年ぶりの頂点を狙う。
　
　文・小高拓
　
　本記事は「ParOn」から提供を受けております。
　著作権は提供各社に帰属します。