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日本人にわかって外国人にはわからない味覚“旨味”とは?
ヒトは、甘味・塩味・酸味・苦味・旨味という5つの基本味に分けて、味を感じるそうだが、こうした味の感じ方について、AISSYが日本人100人と外国人100人を対象に「味覚力調査」を実施したところ、旨味の正答率が、日本人が71%に対して外国人は約半分の34%だったという。
⇒日本人と外国人の「味覚力」調査結果の詳細
「味覚力調査」は、対象者に飲料サンプルを飲んでもらい、それが甘味・塩味・酸味・苦味・旨味・無味の6種類のどれかを当ててもらうことを、6回繰り返すというもの。6回すべてで味を言い当てることができれば6点満点となる。旨味も含めた「味覚力調査」の全体の傾向を見ても、日本人は平均4.9点、外国人は平均3.9点となり、外国人に比べて日本人のほうが「味覚を感じる力が強い」ということもわかった。
ところで、外国人といってもいろいろな国の人がいる。今回の「味覚力調査」では、アメリカ、イギリス、西ヨーロッパ、東ヨーロッパ、インド、東南アジア、中国、韓国、アフリカの国や地域の人が参加しているが、外国人のなかではどんな違いがあったのだろうか?
「国別で見てみると、日本、韓国、中国、東南アジアの平均点が高く、アフリカ、イギリス、アメリカなどの平均点が低いという結果に。旨味正答率の結果も、平均点と同様にアジア系の正答率が高いという結果になりました」とはAISSY代表取締役社長で“味博士”の鈴木隆一氏だ。
「興味深いのは、日本人が旨味と間違えたのは塩味や無味だったのに対して、外国人は酸味だったということ。こうした結果は、食文化の違いによるところが大きいでしょう。昆布、カツオ節、緑茶など、旨味が強いものに慣れ親しんでいる国の人と、そうでない国の人では、結果的に味覚力に差が出たということです。今回の調査結果には出てきませんが、中国のように国が大きいと、内陸部と日本に近い沿岸部でも差が出ます」(鈴木氏)
旨味は、「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されたことをきっかけに、国内外で注目を集めている。今回の調査からは、総じて日本人のほうが旨味を感じる力が強いことがわかったが、こうした味覚力は普段の食生活で改善することができるという。
「そもそも味は、下にある味蕾(みらい)というセンサーで感じ取っています。この味蕾は、肌がターンオーバーするのと同様に一定周期で細胞が入れかわっているので、普段から薄味の食事に慣れ、味の変化を感じようとしたり、味のアレンジを楽しんだりしようとすれば、センサーの感度が上がり、味覚力も高まります。味覚は本来、健康に良いものをおいしいと感じるようになっているのですが、濃い味つけの食生活に慣れてしまうとセンサーが狂い、健康に良くないものをおいしいと感じるようになってしまうのです」
“カラダや健康に悪いものほどおいしい”といった話も聞くが、それは健康に良いものをおいしいと感じなくなっている味覚に原因があるのかもしれない。昆布、カツオ節、緑茶など、せっかく身近に旨味が強いものがあるのだから、味覚力を正常に保ち、健康に良いものをおいしいと感じる食生活を心がけるべきだろう。 <取材・文・撮影/日刊SPA!取材班>