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米・キューバ国交正常化交渉本格化でメジャー視察が日本人選手にソッポ
野球をめぐり、日米キューバ3カ国関係が大きく変わろうとしている。
「来日のめどはまだ立っていません」--。横浜DeNAはそう繰り返すだけ。キューバの“至宝”でもあるグリエル選手のことだが、母国所属チームが好調で、NPBの日本シリーズに当たるカリビアンシリーズへの出場が濃厚。そのため、中畑清監督も「グリエルなし」での開幕オーダーを覚悟している。
「千葉ロッテのデスパイネ、巨人のセペダも来日が遅れています。巨人はともかく、DeNAとロッテは大きな戦力ダウンでしょう」(スポーツ紙記者)
問題はそれだけではない。グリエルが「メジャーリーグでやってみたい」と発言。アメリカとキューバの国交正常化交渉開始を背景に、今後、キューバ勢は「日本よりもアメリカ」という選択をするようになるとみられるのだ。
「昨季、DeNA戦のネット裏にはメジャーのスカウトもいましたからね。マネー戦争になれば、NPBはアメリカには勝てません」(同)
交渉開始に向けた政府実務者レベルでの話し合いが始まったことを受け、メジャーリーグ機構は「メジャー各球団のビジネスの進め方にどう影響を及ぼすか調査する」とコメント。早ければ、来季から前段階として、スポーツ、芸能文化部門の交流が始まるとの情報も交錯している。
「1月中旬、阪神もフロント幹部をキューバに派遣し、ネットワーク作りを始めようとしましたが、手ブラで帰って来ました。キューバ選手の『日本よりもメジャー』の意向を知ったからでは」(球界関係者)
さらに、メジャーリーグが日本選手に対する評価を変えてくる可能性もある。これまで日本人選手が高額マネーで契約できたのは“即戦力”と目されていたから。しかし、キューバ勢は身体能力面で日本人をはるかに上回っており、同じポジションなら「頑丈そうなキューバ勢」となっていくのは確実とみられるからだ。
日本人選手のメジャー挑戦は、今オフがラストチャンスかもしれない。