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ちりが多い「早熟」銀河=宇宙初期、アルマで観測
宇宙誕生から約7億年しかたたない遠い銀河(写真の白枠内)に大量のちりが存在し、予想外に「早熟」と分かった。手前の銀河団の重力が拡大レンズとなり観測できた(ハッブル宇宙望遠鏡画像、NASA、ESAなど提供)
宇宙が約138億年前にビッグバンで誕生してから約7億年しかたっていない時点で、惑星の材料となるちりが大量に漂っている「早熟」な銀河を発見したと、デンマーク・コペンハーゲン大などの欧州チームが3日、英科学誌ネイチャー電子版に発表した。
宇宙誕生直後は主に水素やヘリウムしかなく、より重いさまざまな元素は恒星ができて世代交代を繰り返すことで増えたと考えられている。ちりは炭素やケイ素などから構成される。この銀河では予想外に早い時期に恒星が爆発的にでき、大量のちりが放出された可能性があるという。
宇宙初期の銀河は地球から非常に遠く暗いため、通常は観測が難しい。しかし、この銀河「A1689-zD1」は、手前にある銀河団の強い重力が拡大レンズの役割を果たし、日米欧が南米チリに建設した高性能なアルマ電波望遠鏡などで詳細に観測できた。銀河内のガスに対するちりの割合は、地球がある天の川銀河(銀河系)に近かった。
ちりが恒星の重力に引かれて集まり、合体を重ねると惑星が形成され、環境が良ければ生命が誕生すると考えられる。アルマによる今後の観測で、ちりの多い銀河が宇宙初期にどれだけできたか解明が進むと期待される。
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HN:
上原健二
性別:
非公開
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