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過失で8人死亡…群馬大病院40代助教を焦らせた“出世の遅れ”
群馬大病院の医師が執刀した肝臓病患者が相次いで死亡した一件。前代未聞の事態に専門医の間からも「技術的な問題が大きいのではないか」という声が上がっており、医療過誤訴訟に発展するのは必至だ。
群馬大病院が過失を認めたのは、2010年12月から14年6月までに高難度の腹腔鏡手術後に亡くなった8人。09年度以降の開腹手術後に死亡した10人についても引き続き調査し、5月ごろに報告書をまとめるという。この18人を執刀したのは、第2外科に所属する40代の男性助教。2日付で「医師の適格性に問題がある」として一切の診療行為をストップさせ、同科トップの竹吉泉教授にも診療科長業務を停止させたというが、遅きに失したのは言うまでもない。
医学博士の米山公啓氏はこう言う。
「死亡事例が3、4件重なった時点でなぜオペに疑念が出なかったのか。信じられません。医局はウワサが立ちやすいところですから、組織的に見て見ぬふりをしていたんじゃないか。一般論ですが、40代で助教は出世競争から出遅れています。平均ペースで講師、早ければ教授も珍しくない。ポストがないならないで、医局に残るには臨床データを求められる。この助教は躍起になって数をこなしていた状況も考えられます」
■日本学術振興会から研究費受給
問題の助教は群馬大医学部卒で、93年に医師免許を取得。「新しい治療法に積極的に取り組んでいた」(関係者)といい、竹吉教授らと共同研究で日本学術振興会から12年度以降、計533万円の研究費を支給されている。
対外活動にも熱心で、08年の読売新聞連載「病院の実力」に群馬大の顔として登場。病院選びのポイントについて「外科の場合、手術件数は一定の目安になるかもしれない」と話し、10年開催の群馬県在宅医療推進フォーラムでは「家で看取れて良かった」というテーマで講演した。まるでブラックジョークだ。
ネット上では「平成の切り裂きジャック」とあだ名されている助教。遺族弁護団事務局長の梶浦明裕弁護士は「同じ医師の手術で18人が死亡したとすれば明らかに異常で、前例のない事態」としており、医師生命は風前のともしびだ。