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"放置"菜園で手間ナシ&美味しい野菜づくり入門 (5) 温度管理の自動化を目指す(前編)

 

 越冬準備・開始

 今回は温度のお話。「光」「水」と並び、植物の発芽・生育に重要な要素なのはご存知の通り。まだまだ蒸し暑い日が続くものの、冬に向けて「温める」準備を始めてみました。温める方法として最も知られているのはビニールハウスや温室でしょう。ガラスやフィルムなどの透明素材で覆い、日光で温められた空気を留めるこの方法は、多くの農家で使われていることからも有効な手段であることが分かります。スチールラックとビニールシートで自作するツワモノも聞きますが、ベランダ菜園で手軽に使えそうな市販品も多く、筆者は3年ほど前にマルハチ産業のグリーンキーパー4段を購入しました。幅69センチ×奥行き49センチのサイズがベランダの一角にピッタリだったのが選定理由で、どうせならと一番背の高い4段(155センチ)にしました。棚は全て脱着式なので、ナスやトマトのように背が伸びる野菜もOKです。また、ビニールカバーのみでも購入できるので、後のメンテナンスも安心です。

 夏の間は物置と化していた簡易温室。冬に向けてカバーを張り替えました

 ビニールカバーは紫外線と風雨で硬化してしまう。消耗品と割り切ってシーズン毎の交換が良さそうだ

 使った感想としては「非常に難しい」の一言に尽きます。夏場の日中は楽勝で50℃を越えてしまい、出入り口を全開にしておいても40℃近くになるため、暑さに強い野菜ですらバテてしまいます。天井部分を開閉式にしたり遮光シートで覆ってみたり、それでもダメなら野菜を外に出す(?)といった具合に、なんとも本末転倒な結果に終わりました。対して冬は、日中は頼もしいものの夜間は要注意です。ビニールカバーに覆われている分だけ温度低下は緩やかですが、時間が経つにつれ外気温と同じになってしまうので、寒さに弱い植物は室内に退避するなど、やはりマンパワーに依存せざるを得ませんでした。

 結局、春と秋しか安心して使うことができず残念な結果となりましたが、これは購入した製品に限らず、ビニールハウス全般に当てはまる特性と言えるでしょう。プロの農家でもファンやヒーターを使って温度調節しているぐらいですから、手放しで使おうなんて無謀すぎましたね… まして、電源のないベランダでは対処のしようがありません。計画をイチから練り直す必要がありそうです。

温度管理を科学する

 仕切り直して、主役である野菜の適温を再確認することから始めました。表は、筆者の趣味と嗜好で選んだ野菜の発芽 / 生育適温です。夏野菜のゴーヤは4月、ナスは2月下旬ぐらいに種まきするので、気温まかせでは発芽適温に満たないことが分かります。またニンニクやタマネギのように適温範囲が極端に狭い野菜は、これを外れると発芽率が下がるため、難しい野菜であることも分かりました。苗がある程度大きくなれば神経質になる必要はありませんが、発芽から育苗の初期段階ではシビアな温度管理が必要です。これは「愛菜花PG-10」のような発芽・育苗器が市販されていることからも理解できます。この装置は室内で使う家庭用ながらも、電気ヒーターで加温するだけでなく、温度の上がり過ぎを防ぐ装置が付いた本格派。写真やスペックからの判断ですが、さほど複雑な構造ではなさそうなので、これを手本に自作してみることにしました。

 適温をキープすれば豊作間違いなし。まずは育てる野菜の好みを把握しておこう

 必要な要素を整理すると1.保温性 2.ヒーター 3.温度制御装置の3点で、これにLED照明を加えて「一冬過ごせるBOX」を目指します。まず保温性は市販のクーラーBOXを当て込んでいたのですが、LED照明の取り付けスペースや、春まで過ごした苗の大きさを考えると、いま一つ高さが足りません。そこで、建築用断熱材であるスタイロフォームを使って作ることににしました。発泡スチロールのようにボロボロと崩れる心配もなく、カッターナイフやスチロールカッターで簡単に加工でき、しかもホームセンターで入手できるスグレモノです。好みのサイズにカットし、木工用ボンドで接着していけば完成です。

 500ml缶×6本が入るクーラーBOX。高さが足りず今回はボツになりました

 20mm厚のスタイロフォーム。450mm×600mmサイズで1,000円前後とリーズナブル

 ニクロム線を利用したスチロールカッターは曲線カットの必須アイテムだ

 既に紹介済の自作育苗BOXは高さ60cm。少々デカ過ぎました…

 ヒーターにはセメント抵抗を使います。ニクロム線よりも入手しやすく、10Wクラスで60円と、セラミックヒーターよりもはるかに安いのが選定理由です。これに放熱器を取り付ければ、500円でお釣りが来る「なんちゃってヒーター」の出来上がり。理論値ですが、直流電源で使った場合、発熱量(W)=電圧(V)の2乗÷抵抗値(Ω)で求められますので、保温BOXの大きさや電源容量に合わせて抵抗を選んでください。

 上段は電気ストーブにも使える120W。熱に強いセメント抵抗ならではの光景だ

 放熱器を取り付け効率アップ。結構熱くなるのでレンガを敷いて使用しています

3つの部品で温度管理が可能!?

 3.の温度管理にはIC・TC622を使ってみました。これは温度センサーが内蔵され、設定温度になるとFETをOnする「サーモスタット」機能の専用ICです。基本回路は図の通りで、抵抗RとFETの計3つの部品だけ(!)で稼動できるのが最大の特徴。しかも8ピンのうち1,6,8番ピンがNC(何も接続しない)なので、配線もシンプルに出来そうですね。

 秋葉原の老舗・秋月電子で購入したTC622。@120円とコストパフォーマンスも最高です

 電源には12Vを使用。ゲートに繋げた1kΩ抵抗はFETの安定用で省略しても構わない

 抵抗Rだけで設定温度が変更できるのも気に入りました。計算式は、抵抗R(Ω)=0.5997×(設定温度(℃)+273.15)の2.1312乗(?)とフクザツなので、主要な抵抗値は表をご参照あれ。これ以外の抵抗値が知りたい方は、表計算ソフトなどで =0.5997*(設定温度+273.15)^2.1312 を求めてください。

 1kΩ差で2~3℃変化してしまう抵抗Rは精度が要求される部分だ

 抵抗選びには注意点が2つあり、1つは、表のように半端な抵抗値が求められているのに対し、ほとんどの規格品の抵抗が一致しない点です。そこで複数の抵抗を直列にし、例えば25℃時の112.58kΩは110k+2k+560+20のように作ります。もうひとつは抵抗の誤差。一般的なカーボン抵抗は誤差±5%なため、これで110.18kΩを忠実に再現しても104.67~115.69kΩが許容範囲となってしまいます。つまり、22℃に設定したのにも関わらず「15~29℃間の何℃かで作動します」的なあいまいな回路となり、使い物になりません。これを防ぐためには、精密抵抗を使い誤差そのものを小さくするしかありません。ちなみに秋葉原の千石電商では、誤差5%のカーボン抵抗が1本10円、1%なら20円、0.1%の超高精度は150円で販売されていました。1本あたり10円の差なら、最低でも1%モノを使わない手はありませんね。

 さらにこのICの秀逸なのは、FETの稼動条件を設定温度「以上」または「以下」のどちらにもできるので、加温 / 冷却のどちらも制御できるところです。設定温度以上でOn、つまり冷却に使いたい時は3番ピンをFETのゲートに接続します。この場合、設定温度以上になるとFETに接続したファンなどが作動し、(設定温度-2)℃を下回るまで冷却し続けるようになります。逆に加温の場合は2番ピンと接続すればOKで、(設定温度-2)℃を下回るとFETがOnになり、設定温度に戻るまでヒーターなどをOnにし続けます。せっかくなので、どちらにも使えるようジャンパピンでの切り替え式にしておきました。

 小技ですが、3番ピンに赤、2番ピンに青色LEDを接続しておくと、オーバーヒートで赤、オーバークールで青が点灯するので、大変分かりやすくなりました。また、今回は温度計と比較しながら実験したかったので、抵抗Rには100kΩのカーボン抵抗と20kΩの半固定抵抗を使い調節できるようにしておきました。画像は30℃に設定した時の様子で、室温28.5℃で青、30.4℃で赤が点灯し、1.9℃差で作動することが分かりました。理論値の2℃差に対し5%の誤差ですが、0.1℃の違いであれば充分に満足できる結果と言えるでしょう。

 育てる野菜の適温に設定し、ジャンパピンを2番ピンの加温に切り替え、FETにつながるコネクタに「なんちゃってヒーター」を取り付ければ、自動制御式ヒーターの出来上がりっ! スタイロフォームの保温BOXと相まって、この冬の強い味方になること間違いなしですね。

 総額500円に満たない温度管理回路ながら、精度・使い勝手ともに5つ星な結果が得られた

 次回は「冷やす」編をご紹介します。乞うご期待!

 32℃の室内で霜の発生を確認。オマエの本当の力を見せてみろっ!

おまけ

 自家製ナスとキュウリのピクルス。少々スッパ過ぎました…

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