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ブラックキャンパスのように、自由な発想でカスタマイズを描いて欲しい『HARLEY-DAVIDSON STREET750』

ブラックキャンパスのように、自由な発想でカスタマイズを描いて欲しい『HARLEY-DAVIDSON STREET750』 ニュープラットホームに完全新作エンジンを搭載したハーレーダビッドソン「STREET750(ストリート750)」が、いよいよ本日2月27日にリリースされる。一部 HDJ 正規ディーラーにはすでに数週間前から入庫され、オーナーの手元へ渡されるのを待つだけという状況だったが、話題の新作ミドルハーレーが、ついに日本のストリートへ解き放たれるのだ。
 
 バイクファンの多くが注目していたのは、その車体価格だろう。ハーレーダビッドソン ジャパンは発売日となる今日(2月27日)までベールに包んだままだったが、ついに情報解禁。車体色は3色設定され「ビビッドブラック」がなんと85万円という超ロープライス。「ブラックデニム」「ファイヤーレッド」は2万2000円高の87万2000円で、高級バイクの代名詞”ハーレーダビッドソン”が、このお手頃価格で買えてしまうのだから驚く。
 
 その乗り味、フィーリングは前回の試乗レポート(http://jp.autoblog.com/2015/02/09/harley-davidson-street750/)でお伝えしたとおりだが、H-D本社ミルウォーキーより、「STREET750」の開発に携わったデザイナー・Dais.Nagao(ダイス・ナガオ)氏に話しを伺う機会を得た。「STREET750」に対する熱き想い、そしてカスタムへの可能性が無限大に広がっていることを感じさせるインタビューだった。
 
 ダイス:どうでしたか、STREET750は?
 青木:エンジンが想像以上にパワフル! ピックアップの良いエンジンのお陰で、ストップ&ゴーを繰り返す市街地での走りはキビキビして気持ちがいい。アクセルをワイドオープンする時は、しっかり身構えていないと体が持っていかれそうになる程ですし、いやぁ~面白いです。
 
 ダイス:ハンドリングはどうですか?
 青木:これまでのハーレーのフィーリングは一旦リセットして考えた方がいいですよね。クセがなく、ライダーの意志に従順。17インチのフロントホイールと細身のタイヤの組み合わせは、粘るような感覚がなくニュートラル。目線と体重移動だけで車体が自然に曲がっていくフィーリングは、ベーシックなオンロードスポーツに乗っているかのようです。
 
 ダイス:スポーティに走れますよね。
 青木:はい、とても軽快です。ただし、基本的にはしっとりとした安定志向のハンドリング。レイク角が32度にまで寝かせられ、ホイールベースもスポーツスター(XL883L)より35mm長い。…跨ってすぐに感じますが、車体は小柄で華奢じゃなくナナハンらしい堂々としたもの。その感覚が走り出してもあって、フロントへ過激に荷重がかかる最近のスポーツバイクとはやっぱり違う。街を走る時、それがまた安心感に繋がって、どんどんアクセルを開けていける。
 
 ダイス:そこはやっぱりハーレーダビッドソンですからね。安定した走りっていうのは欠かせません。
 青木:その落ち着きはエンジンをレブらせるほどにスピードレンジが上がっても感じられて、高速道路でも快適なクルージング力を持っています。
 
 ダイス:ツーリングも楽しめるはずです。
 青木:はい。スピードレンジが上がると小さいながらもビキニカウルが健闘し、ヘルメットへの風圧を軽減してくれますが、これはデザイナーと設計とが切磋琢磨し完成に持ち込んだって聞きましたよ。
 
 ダイス:ええ、ビキニカウルにはこだわりました。ナシっていう選択もあったのですが、ハーレーらしい優等生ではないダークな面構えにしたかったのです。さらにフォークブーツを与えたことでボリュームも増し、ストリートならではの個性的なフロントエンドになりました。
 
 青木:確かに反骨心に満ちあふれるマスク。この”不良”テイストは、とにかくバイクが好きだというダイスさんご本人からもにじみ出ているし、ハーレーらしさでもありますよね。『XLCR』※をモチーフにしたっていうのもまたハーレーファンにはたまらない。
 
 ※XLCR:1977~78年の2年間で3133台だけが生産された伝説のカフェレーサー。STREET750が身にまとうヘッドライトのビキニカウルをはじめ、7本スポークのキャストホイールやポイントカバーの前で2本のエキパイが集合するマフラー、そしてシートカウルをセットしたテールまわりなどその装いは、ウイリー.G.ダビッドソンがデザインを手がけた『XLCR』のイメージそのもので、STREET750はオールブランニューでありながら、生まれながらにしてレジェンドの血統を引き継いでいる。
 
 ダイス:若い世代のエントリー層に向けていますが、根っからのハーレー好きにも振り向かせようという狙いです。青木さんはストリート750の初公開をミラノで見たんですよね?
 
 青木:はい、それはもう驚きましたよ。
 2013年秋のEICMA(イタリア・ミラノ国際モーターサイクルショー)でした。本会場でのプレスカンファレンスを翌日に控えた前夜、ミラノ中心街のクラブみたいなところで何かあるって聞いたので足を運ぶと『XLCR』が店内に置いてあったのです。…「ふ~ん」って思って、ビールを飲んで楽しんでいたのですが、ステージ上で『STREET』が突然発表されてビックリ。水冷60度Vツイン? V-ROD? って頭が混乱しましたが、完全なる新作だっていうから、これはどえらいスクープだって思いましたよ。
 
 ※(STREET750が世界初披露されたイタリア・ミラノのクラブ。2013年秋EICMAでのプレスカンファレンス、その前夜のことだった。)
 
 ダイス:そこにカスタムもありましたよね。
 青木:そう、ノーマルとは別に3~4台くらいカスタムもお披露目されて、そのうちの1台にまたぶっ飛んだ。
 ダイス:ハハハ、ありがとうございます。
 青木:メーカーが見せるものとは思えない、頭のネジが1本飛んだやつがつくったようなチョッパー。ダイスさんのつくった『STREET750』のカスタム『GARAGE』でした。(笑)
 ダイス:それは言い過ぎだなぁ。(笑)
 
 ※(GARAGE)
 
 ダイス:『STREET750』のスタンダードは究極のカタチだと思うのですが、もしボクが買うなら、こうするだろうなっていうカタチを具現化したのです。まず、ハンドルバーには極力なにもつけたくなかった。
 
 青木:ああいう風にしたとき、普通ならフットクラッチなのに、シフトノブにクラッチレバーが付いていたのには驚いた。
 
 ダイス:クラッチ操作は足でやるより、自分ならレバーでやりたい。そう思ったからです。
 
 青木:バッテリーやラジエターは見えないように隠して、エアファンネルはフィルターなしで丸出し。マフラーはドラッグパイプだし、メーカーがそういうカスタムをつくって見せちゃうっていうハーレーダビッドソンの姿勢にも驚きましたよ。
 
 ダイス:好き勝手にやらせてもらいました。(笑)
 青木:スケッチ段階から、そのまんま?
 
 ダイス:1番やりたかったのは、あのカタチですが、他にも色々考えましたよ。モタードとかモノショックとか。
 青木:見てみたいなぁ、ダートラ仕様のストリートとか。
 ダイス:社内でもいますよ、フラットトラックに持ち込んで楽しんでいるのが。(笑)
 
 ※(GARAGE)
 
 青木:カスタマイズの提案モデルを見ると、どんなテイストにもなりそうですね。
 ダイス:ええ、『STREET750』はブラックキャンパスですよ!
 青木:純正パーツ&アクセサリーもドシドシ出ますか?
 ダイス:もちろんです。ミルウォーキー(H-D本社)も日本のカスタムシーンには期待していますよ。…いったいどんなカスタムが登場するのか、本当に楽しみです!!
 
 ※(URBAN)
 
 ※(RDX800)
 ※画像提供:HARLEY-DAVIDSON JAPAN
 
 ■ハーレーダビッドソンジャパン 公式サイト
 http://www.harley-davidson.com/content/h-d/ja_JP/home.html

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