便秘対策で「摂ってはいけない食物繊維」とは！？ 名医が解説する「元気な腸の作り方」

　

　3月10日放送の「林修の今でしょ!講座」（テレビ朝日系）に、順天堂大学医学部教授の小林弘幸先生が出演。便秘知らずで、元気な腸の作り方を解説していました。

　小林先生によると、「腸」は“第2の脳”と呼ばれるほど、大切な臓器。腸には脳と同じ神経の細胞があり、腸からもホルモンが分泌されているため、腸の不調は、体全体の不調につながってしまうとのこと。腸の健康を保つことは非常に重要だそうです。

　腸内環境を良くするものにヨーグルトと食物繊維がありますが、小林先生いわく「どちらか一方だけを食べても、腸内環境を良くする効果は弱い」。ヨーグルトの乳酸菌やビフィズス菌などは、そのままだとただ単に腸内に“いる”だけ。食物繊維を加えることで、それらの菌が活発に動き出し、健康効果を発揮してくれるのだそうです。2つをあわせて食べることが重要というわけです。

　■便秘には水溶性食物繊維を

　便秘には食物繊維が良いといわれますが、間違った食物繊維のとり方をすると逆効果になってしまう可能性があります。

　実は食物繊維には「水溶性」と「不溶性」の2種類があり、便秘の解消には「水溶性食物繊維」が有効。「不溶性食物繊維」は、便のかさを増して排便を促してくれる作用がありますが、便秘の人がこれを摂取してしまうと、さらにお腹が張る事態になります。

　【水溶性食物繊維】
　こんぶ、わかめ、もずく、めかぶなどの海藻類、こんにゃく、里芋、ごぼう、かぼちゃ、キャベツ、大根、熟した果物など

　【不溶性食物繊維】
　りんご、大豆、ごぼう、さつまいも、小麦ふすま、穀類、未熟な果物など

　※ごぼうは不溶性と水溶性の食物繊維をともに多く含んでいます。

　■便秘対策にはカレーが良い！？

　前述の理由により、便秘の時は豆サラダや焼き芋などの不溶性食物繊維はNG。小林先生によると、カレーの香辛料やスパイスには水溶性食物繊維が豊富に含まれているため便秘解消に効果的。ただしあまり辛いと胃を荒らしたりするので、適度な辛さが良いようです。

　■お風呂での「大腸」揉み

　便秘対策には、体が温まるお風呂の中で、大腸の2か所をもむのも有効。
　小林先生によると、大腸は体の4点で固定されていますが、この4点の中で、特に便がたまりやすい場所が「右の腰骨の脇」と「左の肋骨の下」の2か所。ここを掴むようにして3分程度もみます。

　■お風呂上がりにコップ1杯の水を勢いよく飲む

　便秘対策には「水を飲むこと」といわれますが、小林先生によると、水を勢いよく飲むと、重力で胃が下に沈み、腸を刺激してくれるのだそう。…