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自分らしさを貫き続ける、91歳の女性アーティスト
テヘランとニューヨーク。まったく異なる文化の都市でアーティストとして自分らしく自由に生きている女性がいます。有名アーティストたちと切磋琢磨したニューヨーク時代
それが、現在ニューヨークのグッゲンハイム美術館で個展が開催されている91歳のMonir Shahroudy Farmanfarmaianさん(以下モニアさん)。彼女はイランのテヘランで生まれ、1940年代からニューヨークでアートを学んだ後アーティストとして活躍。その後1度イランに戻りましたが1979年のイラン革命により、ご主人と共に再びニューヨークに戻ってきました。
アンディ・ウォーホールやフランク・ステラらとともに広告エージェンシーで働き、華やかな生活を送っていたニューヨーク時代をこう振り返っています。
私は可愛いペルシャ絨毯。珍しい存在だったから、皆が色々なことに招待してくれたわ。
「The New York Times」より引用翻訳
特にアンディ・ウォーホールとは長きに渡り友人関係だったと言います。
アンディ・ウォーホールはモニアにいくつかの靴のスケッチを持たせていました。数年後、テヘランの現代美術館でのオープニングに訪れた際には、マリリン・モンローのシルクスクリーンの作品のひとつをプレゼントし、彼女は自身の作品のひとつであるミラーボールを送りました。このミラーボールは彼が亡くなるまで机の上に飾られていました。
「The Cut」より引用翻訳
数々の著名なアーティストと親交が深かったというモニアさん。アーティストとしての才能はもちろん、人としても魅力的なのでしょう。
困難も情熱をかけられる世界があれば乗り越えられる
ニューヨークに舞い戻ってからは、ご主人と一緒に5番街の広いテラスがあるペントハウスでおだやかな生活をしていましたが、革命の際には大変な思いをされたようです。
イラン革命は彼女から多くを奪いました。彼女は弁護士で投資家だったAbolbashar Farmanfarmaianさんと、1979年のイラン革命の前に国外に逃げなくてはいけませんでした。そして後に、何十年もかけて集めたアンディ・ウォーホール、アレキサンダー・カルダー、トム・ウェッセルマンなどのコレクションが、彼女自身の多くの作品とともに没収されていたことを知るのです。
「彼らは全てを奪ったわ。私の靴も、下着までも」
「The New York Times」より引用翻訳
モニアさんはその後26年間に渡りニューヨークで暮らしましたが、ご主人の死後5番街のアパートを売却し、テヘランに戻り創作活動を続けています。…