「反腐敗」で米と協力強化＝逃亡幹部の引き渡し―中国

　

　

　　【北京時事】１０日付の中国公安省機関紙・人民公安報によると、警察やテロ対策を統括する共産党中央政法委員会の孟建柱書記と郭声※（※＝王ヘンに昆）公安相は９日、北京を訪問したジョンソン米国土安全保障長官と会談した。孟氏らは、習近平指導部が「反腐敗闘争」を本格化する中、米国に逃亡した中国腐敗幹部の引き渡しや、不正に持ち出された資産の回収などに関し協力強化を要請。テロ対策での連携も求めた。

　　これに対しジョンソン長官は「中国側との相互信頼と協調を強化し、多分野で実務協力を深化させ、両国の法執行・安全対策で協力の成果を拡大したい」と前向きな姿勢を示した。

　　最高指導部で腐敗対策を統括する王岐山・党中央規律検査委書記は、今夏にも訪米する方向で調整中。規律委トップの外遊は異例だが、米国に逃亡した幹部の引き渡しを求めることが主目的とされる。