アジア投資銀、日本も参加を＝７０年談話ではけん制―駐日中国大使

　

　

　　中国の程永華駐日大使は２７日、東京都内の中国大使館で会見し、中国主導で年内設立を目指すアジアインフラ投資銀行（ＡＩＩＢ）に関して「日本の地域協力における役割を重要視しており、日本の積極的な参加を歓迎する」と述べ、改めて日本に参加を呼び掛けた。

　　程大使は「昨年のかなり早い時期からハイレベルの担当者が東京に来て、政府や関係省庁に説明してきた」と強調。日米が運営の不透明性を問題視し、参加に慎重姿勢を示していることについては「運営の仕方は参加各国が互いに話し合って決める」と反論した。

　　日中関係をめぐっては「改善の勢いはまだ弱い。この勢いを大切にしていく必要がある」と指摘。中国は安倍晋三首相が８月に発表予定の戦後７０年談話を注視しており、「日本が今までの歴史問題の立場や約束を守るよう望む」と述べた上で、村山談話を「日本政府がしっかり守るよう希望する」とけん制した。