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中国主導のアジアインフラ投資銀行に加盟希望国が続出=英国が表明、韓国・豪・独・伊・仏・加も追随か―迫られる日本の判断
中国主導で今年末にスタートするアジアインフラ投資銀行(AIIB)に英国が参加することになった。主要7カ国(G7)で参加するのは初めて。これにより国際金融機関として信認が高まることになる。この結果、発行債券などの格付けが上がり、低金利での資金調達が可能となる。イタリアはじめとする他の欧州諸国やカナダやオーストラリア、韓国なども追随する可能性がある。
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経済成長が著しいアジアでは、成長を支えるために、毎年少なくとも7500億ドル(約95兆円)に上るインフラ投資が必要とされている。このニーズを狙って、中国が「新興国による新興国のための国際投資機関」を標榜して主導したのがAIIBだ。上海に本部を置き資本金は1000億ドル(約12兆円)。出資比率はGDP(国内総生産)に基づいて決まるため、参加国中最大の経済大国、中国が半分以上の出資比率を確保、大きな発言権を握ることになる。総裁に中国の金立群・AIIB設立準備委員長が就任する見通しだ。
この投資銀行には、東南アジア10カ国、インドをはじめ27カ国の参加が既に決まっており、英国で28カ国目。先進国ではニュージーランドが参加。南シナ海で中国と対立するフィリピン、ベトナムも加わっている。アジア専門家によると、深刻な投資資金不足にあえぐアジア諸国にとって、立ち遅れたインフラ整備を支援するという、中国の提案を拒否する理由は見当たらないという。先進国のインフラ開発会社や商社などは「参加しないと21世紀の有望市場・アジアの事業などで不利になるのでは」と懸念しているという。
AIIBと役割が似た国際機関としては、世界銀行やアジア開発銀行(ADB)がある。それぞれ米国と日本の発言力が強く、歴代総裁ポストは世銀が米国人、ADBは日本人が就任する。中国をはじめとする新興国が発言権の増大(出資分担金増)を求めるIMF改革は米議会が承認せず実現していない。現状に不満を抱くブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの新興5カ国(BRICS)は14年7月、「BRICS開発銀行」の設立でも合意に至った。AIIB、BRICS開銀に加えて、習近平国家主席は14年11月、400億ドル(約4兆8000億円)を拠出して、シルクロード沿いの各国のインフラ整備などを支援する基金創設を表明した。
◆中国の世界戦略に組み込まれる?
一方、中国はAIIBへの参加を日本、米国にも要請。…