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中国人観光客が日本で医薬品を買いあさる理由─米紙
2015年3月18日、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによると、春節期間中、日本を訪れた中国人観光客は高級便座以上に医薬品を買い求めたという。20日付で参考消息が伝えた。
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ソーシャルメディアの調査会社・ホットリンクコンサルティングが、2月18~24日に中国のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)のウェイボー(微博)及びWeChat(微信)を通して、日本における中国人観光客の消費調査を行ったところ、医薬品がハイテクな便器や炊飯器など人気商品を抑え「購入リスト」の上位を占めた。特に、鎮痛剤、風邪薬、熱冷却シートなど、家庭用の非処方せん医薬品が多くの中国人観光客に買い求められた。
この調査結果は、中国国内の医薬品に対する中国人の不安が反映されている。中国政府は、国民が医療費や医薬品を負担しやすいよう、医薬品の価格には上限を定めているが、この措置のため、一部薬品メーカーは劣悪な原料を使用することでコストを抑えている。また、中国国内でも日本の医薬品は購入できるが、中国の消費者は日本で販売されている医薬品のほうがより安全で価値があると考えている。
中国人が海外で医薬品を購入する理由はこれだけではない。中国政府は国外の新薬を批准するスピードが遅く、これまでも多くの批判を受けてきた。国外の新薬は中国の医療保険の対象外であり、一般消費者では負担できない。また、批准されていない海外の医薬品を輸入することは禁じられており、一部病人は牢屋に入れられる危険を冒してまで、安価な輸入薬品を購入している。
一方で、多くの日本の医薬品メーカーはこの商機を利用する構えだ。日本家庭薬協会は、今年の夏に中国消費者向けのウェブサイトを開設する予定だという。(翻訳・編集/霧島)