豪では住宅「爆買い」？＝価格上昇でバブル懸念

　

　 外国人らの住宅需要が強いのを受け、高層マンションなどの建設ラッシュが続くシドニー近郊＝２８日

　 　【シドニー時事】オーストラリアのシドニーなど大都市で住宅価格の上昇が続き、「住宅バブル」懸念が浮上している。消費意欲が旺盛な中国人富裕層による「爆買い」が一因との指摘もあり、豪政府が対策に乗り出した。
　　豪統計局によると、昨年１０～１２月期のシドニー住宅価格は前年同期比１２．２％急騰した。低金利政策により、ローンが借りやすくなったのが主因だ。シドニーでは、戸建て販売価格が平均１００万豪ドル（約９３００万円）を超えているとの民間統計もある。
　　豪銀行協会は「バブルを裏付ける証拠は不十分」と主張する。しかし、夢のマイホームに手が届かない市民の間では、中国人らによる投機目的の買いあさりが高騰を招いているとの不満が根強い。
　　そんな世論を踏まえ、政府は２月、外国人の住宅購入時に最低５０００豪ドル（約４７万円）を別途課税する方針を表明した。仲介業者を使い国籍を偽って購入するケースも多いため、購入者の調査も強化する。