＜ウクライナ＞バス大破４人死亡 ドネツク州で地雷踏む

　

　【モスクワ真野森作】２月から停戦が続くウクライナ東部のドネツク州で２５日、親ロシア派武装勢力支配地域から政府側地域の都市アルチョモフスクへ乗客２６人を運んでいたバスが地雷で大破し、４人が死亡した。インタファクス通信が伝えた。事故の背景には、ウクライナ政府による厳しい通行制限や親露派地域に対する年金支給停止などがあるとみられ、停戦中も市民の生命が脅かされている。
　
　　報道によると、バスはドネツク州北部ゴルロフカから北上中、アルチョモフスク郊外で地雷に乗り上げた。ウクライナ政府軍の検問所を避けるため、回り道していたという。
　
　　同国政府は今年１月、親露派地域からの出入りに特別な通行証の取得を義務づけたが、審査が厳しく取得できない人も少なくないという。一方で、親露派地域では受け取れない年金や手当を得るため、政府側地域まで往復する市民は多く、「通行証不要」を売り物にする乗り合いバスもある。