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目指せツール・ド・フランス 川西にロードチーム
川西市で本格的ロードレースチーム「コラッジョ川西サイクリングチーム」が発足した。同市北部の起伏に富んだ地形などはトレーニングに適しているといい、プロを目指す若者を育成する。地元企業などにも雇用面で支援してもらい、将来的には世界的なレース「ツール・ド・フランス」で活躍できる選手を生み出したい考えだ。(澤本梓)
チームを発足させたのは、同市の栂尾(とがお)大知さん(30)。東京都や奈良市のチームで、11年間にわたりプロのロードレーサーとして活動してきた。3年前に川西市に移住し、猪名川沿いのサイクリングロードや地形などに魅了された。
選手は20~40歳の9人で、23歳以下の若手が半数を占め、大学生も所属する。1月から始動し、現在、川西を拠点に、1日平均約100キロを走る練習を重ねている。チーム名の「コラッジョ」はイタリア語で「勇気・度胸」を意味する。
栂尾さんによると、サイクリングは人気が高まる一方、プロとして競技を続ける環境は厳しく、経済的な状況や将来の不安から競技を諦める選手もいる。そこで、働きながら競技を続けることができる制度を考案。チームを応援したい企業を募り、協賛金ではなく雇用の場を用意してもらう。すでに市内外の8社が賛同し、選手2人が正社員やアルバイトとして働き始めている。
また、チームでは地域貢献活動として、市民を対象に、安全な自転車の乗り方やサイクリングの面白さを教える「自転車教室」を開催する予定。サイクリングを生かした市の活性化策も提案していくという。
2月28日には、同市内で発足記念パーティーが行われ、応援する約130人が出席した。栂尾さんは「世界で活躍する選手を育てたい。川西が自転車の聖地となるよう、地元密着のチームとして活動する」と話している。