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ご当地ラーメンを求めていざ行かん! 全国ぐるっと食べ歩きのススメ
以前、マイナビニュース会員の男女400名に「ラーメンがおいしい都道府県」をうかがったところ、1位北海道、2位福岡、3位東京、4位京都、5位広島という結果になった。都道府県を聞いて「あのラーメンだな」と、気がついた人もいるだろう。もちろん、それ以外の都道府県でも全国に知られる至極の一杯はいろいろある。ちょっとここで、ラーメンで全国巡りなんていかがだろうか。
北海道は醤油、味噌、塩だけじゃない!
まずはランキング第1位となった北海道のラーメン。会員からは、「醤油、味噌、塩など種類が豊富なご当地ラーメンがある」というコメントがあるように、北海道ではその地域によって様々な味が展開されている。札幌=味噌、旭川=醤油、函館=塩、というのが定番の勢力図だが、あわせてライスも頼みたくなる室蘭の「カレーラーメン」や、細麺で漁師好みの濃い醤油の「釧路ラーメン」なるものもある。バリエーションの豊かさからも、北海道は本当に広大ということを実感させられる。
函館・大国屋の「塩ラーメン」
「しのぎを削る北海道ラーメン事情 -「函館ラーメン」はほかとこう違う!」
函館・グリル塩豚(えんとん)の「塩ラーメン」
「函館の激安300円塩ラーメン、実はこだわり満載の逸品だった!」
札幌・鈴蘭の「味噌らーめん」
「サッポロラーメンの原点に出合える店はココ!」
室蘭・味の大王 室蘭本店の「カレーラーメン」
「北海道のラーメン地図を塗り替える第4勢力「カレーラーメン」の実力とは?」
釧路・たんぽぽの「唐揚げラーメン」
「北海道第4のご当地ラーメン「釧路ラーメン」は漁師好みの濃厚さがスゴい!」
一方、青森には北海道のラーメン店が青森で発展させた「味噌カレー牛乳ラーメン」なるものもある。「味噌なのかカレーなのか、もしかして牛乳味!? 」などと考えてしまうのだが、3者がいい意味でせめぎ合い、刺激はあってもマイルドな味に仕上がっている。また、山形では郷土料理の「とりもつ」をラーメンにも生かしたこってり系「とりもつラーメン」もある。
青森・味の札幌 大西の「味噌カレー牛乳ラーメン」
「本当においしいの? 青森で話題の「味噌カレー牛乳ラーメン」の実態に迫る」
山形・一茶庵支店のとりもつラーメン「一茶ラーメン」
「ラーメンが”愛をとりもつ”!? 山形で話題の「とりもつラーメン」とは?」
関東にも個性が光るラーメンが!
今度は関東。ランキングで第3位になった東京は、「全国のうまいラーメンが集まっているから」というコメントがあるように、どちらかという東京ならではよりも大都市ゆえの吸引力が理由になっているようだ。だが、関東にもその地域ならではの味はある。
全国でも知名度が高い栃木「佐野ラーメン」は、実はよく見るとシンプルな一杯。とは言え、竹で麺を打つ「青竹打ち」や毎日食べる人を飽きさせないコクのある醤油など、派手ではないが丁寧な仕事が求められるラーメンだ。ほかにも、豆腐を具にした埼玉の「豆腐ラーメン」や、ピリッとしたあんを太めの麺にかけて食べる茨城の「スタミナラーメン」も注目したいところ。なお、日本で初めてラーメンを食べたのが水戸黄門とされているが、その当時の味を再現した「水戸藩らーめん」も茨城にある。
栃木・麺’Sショップおぐら屋の佐野ラーメン「ラーメン」
「食べ比べて分かった! 栃木「佐野ラーメン」は普通すぎることが特長なのだ」
埼玉・レストラン大手門の「豆腐ラーメン」
「マーボラーメンとは違う! 埼玉で話題の「豆腐ラーメン」ってどんな味?」
茨城・じゅんちゃんの「スタミナラーメンの冷やし」
「ピリッと辛くてボリューム満点! 茨城県で愛され続けたスタミナラーメン」
茨城・中国料理 金龍菜館の「水戸藩らーめん」
「日本のラーメンは水戸黄門から!? 茨城「水戸藩らーめん」は素材もスゴい!」
北陸新幹線の開業で何かと注目されている富山には、「ブラックラーメン」なるものがある。名前の通り醤油で真っ黒なラーメンなのだが、それは、汗をかく肉体労働者が塩分補給できるようにと生み出された一杯なんだとか。しかし、富山にはブラックのほか、ブラウンやレッド、ホワイトなどとカラフルなラーメンがあることにも注目していただきたい。
富山・王虎の「ブラウンラーメン」
「ブラックだけじゃない! 富山が誇るカラフルなご当地ラーメンたち」
京都と言えば濃厚こってり
独特な食文化を持つ愛知にも、もちろんラーメンはある。最近、東京でも展開が増えてきた「台湾ラーメン」は愛知発祥だ。ミンチをトッピングしたこの激辛ラーメン、実は台湾には存在しない。ルーツを探ると、台湾人のオーナーがまかないで食べていた台湾の麺料理「担通麺(たんつうめん)」をアレンジしたのが始まりなんだとか。そのほか、八丁味噌を使用した「岡崎まぜめん」や、薬膳ラーメンとも称される栄養満点の「好来系ラーメン」などもある。
愛知・味仙今池本店の「台湾ラーメン」
「台湾には存在しない名古屋発の「台湾ラーメン」はどこから来たのか?」
愛知・つけめん舎 一輝の「岡崎まぜめん」
「八丁味噌使用の愛知「岡崎まぜめん」、和洋中どころかスイーツまである!」
愛知・好来分店の好来系ラーメン「松」
「名古屋の「好来系ラーメン」は、最後の一滴まで飲み干すべし!」
「ラーメンがおいしい都道府県」ランキング第4位の京都は、「天下一品を食べてそう思った」というコメントがあるように、濃厚こってり系のラーメンを支持する声が多かった。その天下一品総本店もある京都市一乗寺界隈の中でも、とりわけ、叡山鉄道一乗寺駅の西側を走る東大路通は”ラーメンストリート”や”ラーメン街道”などとも呼ばれ、ラーメン激戦区となっている。
京都・天下一品総本店の「こってりラーメン」
「京都・一乗寺のラーメンストリートで濃厚こってり系京都ラーメンめぐり」
尾道ではラーメンと中華そばは別物!?
「ラーメンがおいしい都道府県」で第5位になった広島は、ずばり、「尾道ラーメン」に対する評価だ。しかし、もう少し迫ってみると、「尾道ラーメン」と「尾道の中華そば」は違う存在ということが分かってくる。そのポイントは「豚の背脂」にあるようだ。
広島・麺処 みやちの「中華そば」
「広島の「尾道ラーメン」と「尾道の中華そば」は違うラーメンなのか?」
同じ中国の鳥取には「牛骨ラーメン」がある。牛骨と聞くと、骨髄とゼラチンでものすごいこってりな感じがするかもしれないが、煮込みの火力を調整することでこってりにもあっさりにもなるんだとか。
鳥取・香味徳 倉吉の牛骨ラーメン「ラーメン」
「ダシは豚骨や鶏ガラでなく牛骨!? 鳥取「牛骨ラーメン」を食べてみると…」
また、うどんのイメージが強い四国・徳島にも、豚骨ベースで少し甘みがあるスープが特徴の「徳島ラーメン」がある。トッピングに濃厚な味付けで煮込んだ豚バラ肉や生卵、モヤシなどが入っているところにも個性が光る。
徳島・ラーメン東大の「こってり 肉入り」
「徳島ラーメン誕生の影に「徳島ハム」あり! 徳島ラーメンのルーツを調査」
九州の豚骨はこんなに深い
そして、「ラーメンがおいしい都道府県」の第2位福岡だ。こちらは言わずとしれた豚骨ラーメンのメッカ。同じ福岡でも博多や長浜、久留米では味も違うが、九州全体でも、福岡と熊本、鹿児島などでは麺も違えばトッピングも違う。九州人に「豚骨ラーメンが好き! 」などと言おうものなら、「どこの? 」と突っ込まれることは覚悟していただきたい。
福岡・博多一幸舎の「一幸舎ラーメン」
「福岡の地元っ子が選んだトンコツラーメン1位は親子三代が伝統を守る味 」
熊本の「熊本ラーメン」(イメージ)
「同じとんこつでもこうも違う! 福岡・熊本・鹿児島のラーメンを検証」
なお、豚骨以外のラーメンももちろんある。その昔、まぐろの遠洋漁業の基地として栄えた港町であるの鹿児島のいちき串木野市には「まぐろラーメン」なるものがある。ラーメンの上にマグロの漬けやステーキなどが乗っているため、初めは見慣れない姿にびっくりするかもしれない。スープはというと、醤油や味噌豚骨などと様々だ。
鹿児島・味工房みそのの「まぐろラーメン」
「鹿児島にはマグロの漬けやステーキなどが乗った「まぐろラーメン」がある!? 」
今回紹介したラーメン以外にも、全国には様々なラーメンが存在する。ご当地ラーメンにはその土地ならではの文化が一杯詰まっているので、ぜひ歴史をかみしめながら味わっていただきたい。
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