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エミレーツ航空副社長「ネットワークと空港設備で競合他社に差をつける」 (1) 最高峰のファーストクラス
3月28日にUAEの航空会社、エミレーツ航空が成田-ドバイ間の直行便をスタートした。エミレーツ航空といえば、まだ世界に少数しかない総2階建て旅客機のエアバス380を保有し、世界各地で航空関係のアワードを400以上も受賞するなど、業界のサービスやプロダクトをリードする航空会社のひとつ。
そんなエミレーツ航空が成田便でどんなサービスを提供しているのか。同社リチャード・ジュズベリー東アジア・オーストラレーシア地域上級副社長に話を聞いてきた。
リチャード・ジュズベリー氏
エミレーツ航空コマーシャル・オペレーションズ東アジア・オーストラレーシア地域上級副社長。1996年、ヨーロッパおよび北米担当のコマーシャル・オペレーションズ・アナリストとして入社。英国サウサンプトン大学で航空学・宇宙運行学の学士号、英国クランフィールド大学院大学で航空運輸経営管理学の修士号を取得。趣味はカヤック、ヨット、マウンテンバイク、読書
――まずは、最上級のファーストクラスで提供されるサービスを教えてください。
「成田線では、当社最高峰のファーストクラスを提供いたします。ドアで仕切られた『プライベート・ミニスイート』は208cmの広々とした座席スペースを持ち、フルフラットベッドにして眠ることができます。好きなメニューを好きな時間に、高級シャンパンやワインなどと共に味わえます。オンデマンドのエンターテインメントシステム『ice(Information,Communication,Entertainment)』は業界史上最多の1,200種類以上のチャンネルを設定。日本語で楽しめる番組も20以上あります」
”ドア”で仕切られた「ミニ・スイート」。座席間隔は208cm
座席クッションの幅は60cm
エコノミーもファーストと同じサービス
――ドバイまでの11時間があっという間に感じそうですね。今までの関空-ドバイ線にはなかった成田線だけのサービスはありますか?
「成田線就航に合わせて機内食を一新しました。できる限り和食のフレーバーを出しています。日本の食材(ご飯は新潟産コシヒカリ、香の物には京漬物、お茶は静岡産など)を使い、成田線と関空線でもローカル色を出しました。成田線では寿司が江戸前で味噌は赤、関空線では押し寿司と白味噌といった具合です。
23インチのワイドスクリーン。大型パーソナルテーブル、ワードローブ、エレクトリックミニバー&ルームサービスシステムなども採用
ファーストには専用ソーシャルエリア。シャンパンやスナックも
皆様に食事をお出しする乗務員にも数多くの日本人を揃えました。総勢200名以上、1便当たり最低6人は日本人が乗務。質の高い食事を細かい配慮を持って提供し、様々なご要望に細かくお応えできるようにしています。
ファーストクラスで出される寿司 ※イメージ
さらに、こうした和食のフレーバーや日本乗務員による接客などはファーストクラスだけでなく、ビジネスクラスやエコノミークラスにも共通しています。食事の内容はクラスによって違いますが、どのクラスもコンセプトは同じだというわけです」
――全乗客にクラスに応じた魅力的なサービスを展開しているというわけですね。
「その通りです。ビジネスクラスは、ドーム型シェルでプライバシーを守り、全長198cmのライフラットベッドにもなります。
エコノミークラスでも、最新鋭で快適性の高いシートを採用し、USBポートは全座席に設置。エンターテインメントシステム『ice』はファーストやビジネスクラスと同じシステムですから、1,200種類以上のチャンネルがあります」……つづきを読む