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知らないと損する本格的アメリカ旅行術 (26) 1995年に世界遺産登録された鍾乳洞・カールズバッド洞窟群国立公園
アメリカの世界遺産と言われて、何を思い浮かべますか? きっと、第4回から第6回のコラムでご紹介したグランド・キャニオン国立公園や自由の女神ではないでしょうか? しかし、アメリカには約20個の世界遺産があるのです。今回はその中の1つ、カールズバッド洞窟群国立公園をご紹介します。
ナチュラル・エントランス・ルートを歩くには早めの到着がカギ
カールズバッド洞窟群国立公園は、前回紹介したホワイト・サンズから約3時間の場所にある。メキシコとの国境沿いの街、エルパソを拠点として、2泊3日または3泊4日の日程で2カ所を一緒に回ると良いだろう。
カールズバッド洞窟群国立公園の看板です。ここを通り過ぎて、10分ほど坂を上って行きます
世界遺産にも指定されているカールズバッドは、世界最大級の地下ドームとこうもりの飛来で有名な場所だ。個人で入ることのできるルートは、2カ所。ビジターセンターから、ビッグルームに下りて行く「ナチュラル・エントランス・ルート」と、ビッグルームの外周を歩く「ビッグ・ルーム・ルート」だ。他の場所は、レンジャー(自然保護官)の引率でしか入ることができない。ナチュラル・エントランス・ルートからビッグ・ルーム・ルートまで続けて歩くとなると2時間半~3時間はかかる。そのためナチュラル・エントランス・ルートは、閉園より随分と前にしまってしまうのだ(夏は15時半、冬は14時)。ちなみに間に合わなければ、エレベーターで「ビッグ・ルーム・ルート」の入り口まで行くことになる(閉園時間は出発前に下記オフィシャルサイトで要確認)。
私たちはホワイト・サンズを11時に出発し、途中の道で写真を撮ったりしながらのんびり運転したので、14時に間に合わずナチュラル・エントランス・ルートを下りることはできなかった。そのナチュラル・エントランス・ルートの全長は、約1.6km、高低差約230m。途中のDevil’s Spring(悪魔の泉)やWitch’s Finger(魔女の指)などが有名な見所だ。
ビッグ・ルーム・ルートは見所だらけ
ナチュラル・エントランス・ルートがオープンしている時間に間に合わなかった私たちは、エレベーターでビジターセンターから一気に地下のランチルームへ。そこには簡単なギフトショップとカフェがあったが、帰りに寄ればいいと思い、素通りしてビッグ・ルーム・ルートへ入っていく。地下230mなので「結構寒いのでは? 」と思い、コートも用意していたが、薄手の長袖にパーカーで十分だった。だが途中で会ったアメリカ人の中には、半袖にハーフパンツの人もいて「さすがに寒くないんですか? 」と聞きたくなった。
「ビッグ・ルーム・ルート」は、全長約1.6km。地下ドームの外周をぐるっと回るように、トレイルが敷かれている。このドームの大きさは約8.2エーカー(約33平方km)で、これは全米で最大規模の地下ドームだと言われている。正直、どこを見ても奇妙な形をした石ばかりで面白いのだが、私たちが印象深かったのは、噴水のように下から吹き上がっている1つの岩と、上から流されるように2つの岩が一緒にあるGiant and Twin Domes(巨人と2つのドーム)と、天井から氷柱のように鋭く突き出ているThe Chandelier(シャンデリア)だ。前者は、丸みを帯びた巨大な鍾乳石なので触ってみたくなるが、後者は下を向いて尖っているので、絶対に近寄りたくないと、全く反対のことを思った。
今にも動き出しそうな、Giant and Twin Domes(巨人と2つのドーム)
この尖り具合がすごくゴージャスな感じがするThe Chandelier(シャンデリア)
結局1.6km歩くのに、2時間半もかかってしまった。なぜなら、ゆっくりゆっくり写真を撮りながら歩いていたからだ。ドームの中には、名前の付けられたたくさんの石やビューポイントがあり、そこは綺麗にライトアップされている。それら1つ1つ写真に収めた。ライトアップされているとは言え、ドームの中はかなり暗く、写真を撮るのは難しい。しかもこんな所でフラッシュをたいては、ただ白くなってしまい、本当の色を写すことはできない。私たちは日本から持参した三脚と数台持ち歩いているカメラで、被写体ごとに調整をし、撮影した。ここでの撮影は一眼レフ+三脚がベストだが、一眼レフはなくても三脚だけは持って行くことをお勧めする。
私たちは半日しか滞在しなかったので、ビッグ・ルーム・ルート以外を見学していませんが、レンジャーツアーでは洞窟を這っていくようなアドベンチャー的なものもあるので、次回行った時には必ず参加しようと思っています。またここでは、5月下旬から11月ぐらいまで、こうもりの飛来を見ることができるのでこのシーズンにも合わせて行きたいです。
Temple of the Sun(太陽の寺院)と呼ばれています
ここから見ると、なんだか巨大貝殻のようです
次回は、”UFOが落ちた街”と言われるロズウェルをご紹介します。お楽しみに~。
(写真:フォトアーティスト飯富崇生)
芦刈いづみ&飯富崇生のミニコラム:歩いて国境を越えよう!ホワイト・サンズ&カールズバッドのゲートシティとなるエルパソは、メキシコに面している国境沿いの街。せっかくここまできたのなら、ぜひ国境を”歩いて”渡って欲しい。島国の日本では決してできないことだから。国境はリオ・グランテ川の上にあるので、アメリカ側から国境にかかる橋に入る。なんとその時に必要なのは、35セントだけ。パスポートチェックはなし。真ん中に国境を示す目印があり、それを越えるともうメキシコ。橋を降りたところで、チェックがあるのかを思えば、ここもノーチェック。しかし、たった10分歩くだけで、アメリカとは全く違う雰囲気にびっくりする。私たちが行った時は、道端にたくさん人が座っていて、珍しいアジア人を見学していた。時々、英語や日本語で「どこに行くの? 」「写真撮ってあげるから、カメラ貸して」などと声をかけられた。帰りも35セント払い、橋に入る。アメリカ側ではパスポートのチェックがあったが、日本のパスポートは信頼性があるので、ほとんど何も聞かれることなく入国できた。気軽に行けるので、エルパソに行った場合は、ぜひメキシコまで足を伸ばしてみて! しかし、アメリカより危険な雰囲気なので、荷物管理には注意すること。
アメリカとメキシコの国境です。左がアメリカ。右がメキシコ
メキシコ・ファレスの街並み。カラフルな看板が目立ちました。全部スペイン語です
アクセス情報最寄りの国際空港:エルパソ国際空港。2007年8月現在、日本からの直行便はないので、アメリカ西海岸各都市やテキサス州ダラスフォートワース国際空港を経由する。エルパソからカールズバッドのまでは、US62/180で約3時間。周辺観光地エルパソ、サンタ・フェ、タオス・プエブロ、アコマ・スカイ・シティ、チマヨ、ロズウェル、ホワイト・サンズ国定公園など