去年衆院選「一票の格差」、大阪高裁も「違憲状態」

　

　
　　いわゆる「一票の格差」の是正をめぐり、弁護士グループが去年１２月の衆議院選挙の無効を求めている裁判で、大阪高裁は原告の請求を棄却したものの、「違憲状態」とする判断を示しました。
　　去年１２月１４日に行われた衆院選は、議員１人当たりの有権者数で最大２．１３倍の格差があったとして、弁護士グループが投票価値の平等を保障した憲法に反し、選挙は無効と訴えていました。
　
　　２３日の判決で、大阪高裁は定数の「０増５減」が実施された去年の衆院選について、「選挙区間の格差は２０１２年の選挙よりも縮小したとはいえ、最大格差が２倍を超えていたことからすれば、憲法の投票価値の平等の要求に反する状態にあった」と違憲状態と判断したものの、「憲法の規定に違反するものということはできない」として、原告の請求を棄却しました。
　
　　去年の衆院選をめぐっては、東京高裁が「合憲」、名古屋高裁が「違憲状態」の判決を下していて、各高裁で判断が割れています。（23日11:42）