火災、宝塚市の責任認めず 元店員には賠償命令

　

　

　　２００７年に起きた兵庫県宝塚市のカラオケ店火災で、死亡した客の少年３人の遺族が宝塚市などに計約３億円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、神戸地裁は２７日、市の責任を認めず請求を棄却した。元アルバイト店員には計約２億１５００万円の支払いを命じた。原告側は控訴する方針。

　　市が店に立ち入り検査していなかったことが過失に当たるかどうかが主な争点となった。工藤涼二裁判長は「市が建物の具体的危険性を認識できたとは認められない」と違法性を否定した。

　　元店員については「客を避難誘導せず、消火活動や通報もしなかった。重過失がある」とした。