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震災復興を目指し 災害ロボット「オクトパス」 福島の産業基盤へ

 震災復興を目指し 災害ロボット「オクトパス」 福島の産業基盤へ

 

  早稲田大学は菊池製作所(東京都八王子市)との共同研究で、災害現場や複雑な地形をした場所での人命救助や瓦礫除去を行う無人作業ロボット「オクトパス」を開発したと16日発表した。

 

 
  今月13日、福島県南相馬市にある菊池製作所の工場で披露された「オクトパス」は、高さが1.7メートル、重さ700キロの小型の作業ロボット。

 

 
  従来のロボットが、平坦地での単一作業を想定した大規模作業向けだったのに対し、オクトパスは4輪のクローラを駆使して、狭くて段差が複雑な瓦礫の山も器用に移動できる。さらに油圧ポンプで4本の腕を同時に動かして瓦礫の分別処理や消火作業、倒木の除去など複雑な作業を行う。その名のとおり、8本の手足を駆使するタコから連想して名付けられた。

 

 
  大きな段差を乗り越える際には、後ろの2本の腕で体を支えながら、クローラと前2本の腕を使ってよじ登るほか、腕1本当たり200キロのものを持ち上げられるので、4本の腕を使えば自分自身を地面から浮かせる動作も可能だ。

 

 
  オクトパスの研究開発に携わった早稲田大学次世代ロボット研究機構の藤江正克教授は、「4本の腕を同時に動かすことができるロボットは世界的にも珍しく、現状では2人で遠隔操縦しますが、将来的には1人で操縦できるようにします。ロボットによって災害現場の課題を打破し、福島県の新しい産業基盤の創出に貢献したい」と話している。

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