高橋被告「サリンとは知らず」 検察追及に主張崩さず

　

　

　　地下鉄サリン事件の殺人罪などに問われた元オウム真理教信者高橋克也被告（５６）の裁判員裁判で、東京地裁は２５日、３日目の被告人質問を続けた。検察側は地下鉄事件でサリンを使う認識の有無を何度も確認したが、高橋被告は「地下鉄で使われたのがサリンとは知らなかった」という主張を崩さなかった。

　　２４日の被告人質問で、高橋被告は「アジトで紅茶かウイスキーのような色の液体が入った袋を見たが、サリンとは聞いていない」と供述した。この日は「ひょっとしたら液体を地下鉄でまくのかな、と思った」と述べたものの「サリンとは分からなかった。人が死ぬとは思わなかった」と繰り返した。